外壁塗装に使用する塗料はいくつもあり、どの塗料が良いのか迷ってしまいますよね?
そこで、外壁塗装におすすめの塗料を条件別にランキング化して、利用者の口コミと共に比較してまとめました。
価格・性能(遮熱、断熱)・耐久性・意匠性は外壁材によってもおすすめの塗料は変わってきますので、塗料選びの参考にしていただければと思います。
ページ後半には塗料の種類と選び方についても紹介しています。
なお、実績面で信頼性に欠けるオリジナル塗料などは除外して紹介しています。
株式会社マルミ美装工芸代表取締役社長。外壁塗装に係わるリフォーム業界歴17年。火災保険の申請に関するお手伝いも得意としており、累計で600件以上の申請実績あり。監修者として外壁塗装の塗料に関してこのページを編集・監督しました。要所要所で私の言葉で注意点やポイントを説明しています。
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記事サマリー
外壁塗装を安い価格で仕上げたい方におすすめの塗料ランキング
安いだけの塗料を探せばいくらでも安く済ませられるのが外壁塗装です。
ただし性能はそれなりです。
例えば今は一般住宅にほとんど使われなくなったアクリル塗料などは確かに安いですが塗膜の耐久性は5~7年と短く、防カビ性や低汚染性などの性能面で物足りなさを感じることでしょう。
安い価格のおすすめ塗料を紹介しますが、今回紹介する塗料は実績も豊富で性能面でもおすすめできると判断した塗料です。
水性セラミシリコン【エスケー化研】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
エスケー化研 | 1,900円 | 12年~15年 | シリコン |
水性セラミシリコンはエスケー化研株式会社が製造・販売している超耐久低汚染型一液水性セラミックシリコン樹脂塗料になります。
同グレードの塗料と比べても価格は安いですが、耐用年数では劣っていません。
シリコン系の塗料で扱っている業者が多いので、業者間の比較も容易に行える塗料になります。
スーパーラジカルシリコンGH【アステックペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
アステックペイント | 1,700~2,300円 | 12年~14年 | ラジカル制御 |
スーパーラジカルシリコンGHは、アステックペイントが製造・販売している水性形一液外壁用シリコン系上塗り材です。
価格が安いにもかかわらず耐久性に優れていて非常にコストパフォーマンスの良い塗料です。
他ラジカル制御塗料と比較すると信頼性(実績)に欠けることはありますが、現状評判の良い塗料です。
セラミクリーン【エスケー化研】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
エスケー化研 | 2,150円~2,950円 | 8年~10年 | シリコン |
セラミクリーンは、エスケー化研が製造・販売する高耐久・低汚染型水性セラミックシリコン単層弾性塗材になります。
価格が安い分、耐久性は他塗料よりも劣りますが、日本での実績はトップクラスにある塗料で信頼性が高いです。
標準色が49色と多いのも嬉しいですね。
価格重視の方は検討してもよいでしょう。
耐久性(長持ち)の高いおすすめ塗料ランキング
外壁塗装において塗膜の耐久性はとても大切な指標です。
耐久性の高い塗料はどうしても価格も高くなる傾向にありますが、それでも塗料の効果が長持ちするので次回の外壁塗装のタイミングを伸ばせるため、建物にかかるトータルコストで考えるとコストパフォーマンス的にも悪くありません。
また塗料の耐久性を計るうえで欠かせないのが塗料の耐火性です。
耐火性の高い塗料は、鉄骨を火災時の熱から守る耐火被覆塗料(たいかひふくとりょう)で、受熱により塗膜成分が分解、発泡して断熱層を形成してくれる特徴があります。
木材に塗装して引火や燃焼を困難にする耐火塗料もあります。
主に屋内での使用が多かった耐火塗料ではありますが、最近では耐火塗料の性能も向上し薄膜でもその機能を発揮できるようになったことから外壁塗装で使用できる耐火塗料も登場してきています。
メーカーの実施している促進耐候性試験をもとにした耐用年数でランキング化しました。
スーパームキコート【ジャパンカーボライン】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
ジャパンカーボライン | 3,700~4,200円 | 20年~30年 | 無機 |
スーパームキコートの耐用年数は、促進耐候試験によって20年~30年とされています。
一般的な塗料よりも耐久性が高くなっていますが、これは塗料に含まれている有機物を極力なくし無機系の含有率を50%以上に設定することで高耐候を実現しています。
耐久性を表す耐候性の等級では最上位の1級ランクの塗料になります。(照射2000時間で光沢保持率80%以上)
また、有機物が適量含まれているので塗膜も柔らかく、クラック(ひび割れ)などのリスクに対して対応できるのも特徴となります。
ルミステージ【AGCコーテック】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
AGCコーテック | 4,200円~5,500円 | 15年~20年 | フッ素 |
ルミステージの耐用年数は、過酸化水素キセノランプ式促進耐候性試験によって15年~20年とされています。
樹脂グレードで分類するとフッ素系塗料になります。
汚れが付きにくく、セルフクリーニング効果が期待できるのも特徴になります。
また、メーカー(AGCコーテック)から10年間の塗膜の品質保証も付与されます。
スカイツリーやパシフィコ横浜などの日本を代表する建造物に使用されたという事で信用性も高い塗料になります。
クリーンマイルドフッソ【エスケー化研】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
エスケー化研 | 4,200円~4,800円 | 15年~20年 | フッ素 |
クリーンマイルドフッソの耐用年数は、促進耐候性試験(キセノランプ法)によって15年~20年とされています。
樹脂グレードで分類するとフッ素系塗料になり、エスケー化研が製造している塗料の中でもトップクラスに品質の良い塗料になります。
適応下地の範囲も広いので、どんな外壁材とも相性が良いのも特徴になります。
ホルムアルデヒド放散等級はF☆☆☆☆(フォースター)になりますが、弱溶剤塗料になりますので塗装時には若干シンナー臭があります。
遮熱・断熱塗料のおすすめ塗料ランキング
遮熱塗料の仕組みとして代表的なものは中空バルーンと呼ばれる空気層を塗料に含有させ、熱をバルーン状の空間に溜め込むものでガイナ等がこれにあたります。
一方でアドグリーンコートは塗膜の表面の熱を放熱し続ける機能を持った『アドマファイン』を含有している唯一の遮熱塗料として今注目を集めています。
遮熱・断熱塗料とは建物内外の温度を塗料によって制限する事で快適に過ごすことが期待できる塗料です。
遮熱塗料は、塗料の成分にセラミックを使って赤外線を反射する塗料で、主に夏季の日射対策を目的としています。
夏場や冬場の気温に悩みがある方や、エアコン代が気になる方におすすめの塗料を厳選して紹介しています。
特に熱伝導率の高い金属製の屋根(ガルバリウム鋼板、トタン)には効果が高く、工場や倉庫などで効果が高いとしてよく利用されています。
また、一定の条件を満たした遮熱塗料は助成金の対象にもなっているので使用するメリットは大きいです。
ただ、冬季では太陽熱を建物内部に取り込めないので不利になるというデメリットもあります。
ガイナ【日進産業】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
日進産業 | 5,000円~5,500円 | 14年 | ハイブリッド (特殊セラミック+シリコン) |
ガイナは、日進産業が製造販売している断熱セラミック塗料です。
省エネ塗料における市場シェアでは4年連続シェアNo.1を獲得している塗料になります(ペイント&コーディングジャーナル調べ)。
少々価格は高めですが、断熱系塗料をお探しの方に文句なくおすすめできる塗料になります。
ハイパーユメロック【ロックペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
ロックペイント | 2,200円~ | 8年~12年 | シリコン |
ハイパーユメロックは、ロックペイントが製造販売している弱溶剤2液型低汚染リアルハイブリッドシリコン樹脂塗料です。
遮熱塗料として長年日本で人気のある塗料です。
ガイナほどの耐久性は必要ないが外壁に遮熱性を持たせたいという方におすすめです。
アドグリーンコート【NCK販売】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
NCK販売 | 3,300円~4,500円 | 10年~15年 | シリコン |
アドグリーンコートは、NCK販売が製造販売している高日射反射率(遮熱)塗料です。
塗料グレード的にはアクリルシリコン樹脂に分類されますが、同グレードの塗料よりも塗膜の耐久性には優れいているのが特徴になります。
外壁に濃彩色(黒や青などの濃い色)を使っても遮熱性能が期待できる塗料になります。
サイディング外壁におすすめの塗料ランキング
サイディングはコンクリートやモルタルと比べると軽く建物に負担がかからず、なおかつ低コストで仕上げられるので最近シェアが大きくなっている外壁材になります。
ただ、太陽によって外壁表面温度が上がりやすいことや吸水性が高いなどのデメリットがある外壁材になります。
そのため、塗膜膨れの懸念があるので弾性塗料は控えることをおすすめしています。
それらデメリットの懸念材料のない塗料を3つ紹介します。
リファイン1000Si-IR【アステックペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
アステックペイント | 2,000円~2,500円 | 15年~18年 | ラジカル制御 |
リファイン1000Si-IRは、アステックペイントジャパンが製造、販売している水性形二液外壁用低汚染遮熱アクリルシリコン系上塗材です。
価格と耐用年数で見るコストパフォーマンスの観点から言ったらNO.1の塗料になります。
また、外壁に付着した汚れも雨水で落ちやすい防汚性にも優れているので、綺麗な外壁が長持ちするというメリットもある塗料になります。
ファインシリコンフレッシュ【日本ペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
日本ペイント | 2,600円~3,200円 | 10年~12年 | シリコン |
ファインシリコンフレッシュは日本ペイントが製造販売している、超低汚染形ターペン可溶2液形アクリルシリコン樹脂塗料です。
シリコン系塗料の中で一番人気の塗料として、長年一般住宅で愛用されています。
硬化剤を高弾性タイプに替えることもできるので、サイディング外壁にもおすすめできる塗料となっています。
セラMシリコン3【関西ペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
関西ペイント | 2,300~3,000円 | 11年~13年 | シリコン |
セラMシリコン3は、関西ペイントの中でも最高級に性能の良い塗料として利用者の満足度も高い塗料になります。
希釈には弱溶剤が使われることになりますので、塗装時にはシンナーの臭いがありますが、塗膜の耐久性は高めです。
つや調整も細かく、つや有り、3分つや、5分つや、7分つやと4種類から選べるのも施主から人気の高い理由になります。
つやの調整によって、サイデイングならでは新築感を演出できます。
砂壁・土壁・モルタル外壁におすすめの塗料ランキング
サイディングとは反対に砂壁・土壁・モルタル外壁には弾性塗料がおすすめです。
弾性塗料とは、塗料の中に伸縮性効果が期待できる硬化剤が配合されている塗料になり、クラック(ひび割れ)リスクが大きい砂壁・土壁・モルタル外壁と相性が良いとされています。
伸縮性に優れた弾性塗料ですが、通気性が悪いなどのデメリットがありますので、弾性塗料を選ぶなら合わせて防カビ・防藻塗料であることも重要な指標です。
防カビ塗料とは、塗料に防カビ剤が配合されている塗料の事で、使用することでカビ菌の発生の抑制に効いてくれます。
現在では『防カビ』をうたっている塗料は各メーカーから数多く発売されていますが、防カビを選ぶポイントは対応するカビ菌の多さで決めることになります。
実は、数種類のカビ菌に効果が認められれば『防カビ』と表示出来るルールになっているので、防カビ塗料でも、その性能はピンキリです。
外壁にカビが繁殖すると全体的に黒っぽくなり建物のイメージがダウンしてしまいます。
伸縮性があり、かつ防カビ・防藻塗料の性能も併せ持つ弾性塗料を紹介します。
ピュアアクリル【アステックペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
アステックペイント | 4,000円~4,700円 | 15年~20年 | ピュアアクリル |
ピュアアクリル(EC-5000PC)は、アステックペイントが製造販売している水性形一液外壁用防水遮熱ピュアアクリル系上塗材です。
モルタルやサイディング外壁で一番多い不具合にクラック(ひび割れ)がありますが、ピュアアクリルはそのクラックに追随する弾性力がある塗料になります。
ゴムの様な素材伸縮率で業界NO.1の600%になります。
アートフレッシュ【エスケー化研】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
エスケー化研 | 2,500円 | 10年~12年 | セラミック |
アートフレッシュは、砂壁調、土壁などと相性が良く、特にジョリパット壁、リシン壁、弾性スタッコ壁に最適な塗料です。
つや調整はできずつやなしのみの仕上がりになりますが、模様の付け方は9種類あり利用者・業者の満足度の高い塗料になります。
価格も安く耐用年数もそこそこいいので、利用しやすいですね。
K2コート【ピアレックス・テクノロジーズ】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
ピアレックス・テクノロジーズ | 2,800円~3,000円 | 15年~20年 | 光触媒 |
K2コートは、光触媒塗料で外壁に汚れが付きづらいのが特徴の塗料です。
塗膜の伸縮率は330%でモルタルに起こりやすいクラックにも追随することが期待できます。
ただ、光触媒塗料ならでは規制もあり前回の塗装でフッ素系塗料を使用している場合には、塗膜の密着が悪くなる可能性があるので使用できません。
また、日当たりの悪いお宅では、K2コートが持つセルフクリーニング効果も半減することになります。
建物の条件が問題なければ耐久性も高くおすすめの塗料です。
意匠性重視の方におすすめの高級塗料ランキング
意匠性(いしょうせい)とは、外壁塗装におけるデザイン性を示す言葉ですが、例えば外壁塗装でも天然石を使って高級感を演出したりもできます。
セラミック塗料を使うと外壁塗装に高級感やエレガントな表現を出すことが可能になります。
塗料に含まれているセラミックが塗膜の模様となってくれるためです。
よくある勘違いとしてセラミックは無機物なので塗膜の耐久性も上がると考える方がいらっしゃいますが、塗料の場合、塗膜の耐久性は配合されている樹脂によって決まる為、セラミックが配合されていても塗膜の耐久性は向上しません。
価格は一般的な塗料と比較すると高くなりますが、他の建物と違う仕上がりや効果を期待する方にはおすすめの塗料です。
ただし、セラミックの性質上塗膜が固くクラック(ひび割れ)のリスクが高まる事や、ローラーではなくガンスプレーを使った吹き付けによる塗装になることで職人のスキルがダイレクトに表れるなどのデメリットもあります。
セラミック塗料を検討する場合には業者選定には神経を使うようにしましょう。
近所の建物と差別化したい方や現在の建物から大きくイメージチェンジしたい方には意匠性の高い塗料をおすすめします。
アトモス【アペティー】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
アペティー | 10,000円~14,000円 | 20年程度 | セラミック |
アトモスは、アペティーが製造販売している環境にやさしいホタテの貝殻を配合したセラミック系塗材です。
石調系の塗料で、吹き付け工法による仕上がりではセラミック塗料ならではの意匠性が期待できます。
アール部分や円形の柱へも均一な塗装が施せるのが特徴です。
カラーバリエーションは20色(標準色)と他塗料と比較すると少なめです。
グラナートSP【アステックペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
アステックペイント | 4,800円~5,000円 | 15年以上 | シリコン |
グラナートSPは、ランダムにちりばめられたチップ(石)が含有されている為、天然石の様なキラキラとした高級感のある仕上がり(多彩模様)になります。
色は中塗りで使用されるグラナートSP専用の中塗り剤グラナートミドルコートがベースとなります。
また、クリア(透明)系塗料で、チョーキング現象などの原因である顔料を含んでいない為15年以上の耐久性があります。
価格は高いですが、その分耐久性も高く、特別感のある塗料です。
一部分だけのワンポイントとして使うのも人気です。
ハナコレクション【日本ペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
日本ペイント | 2,000円~3,800円 | 7年~15年 | シリコン |
ハナコレクションは、日本ペインが製造販売している1液水性反応硬化形セラミック変性シリコン樹脂塗料です。
標準で用意されている色が多くカラーバリエーションが楽しめるのが特徴です(ハナコレクション100水性で43色)。
また、つやの出方もつや消し、3分、5分、7分と選べます。
塗装時にバラの香りがするなど、外壁塗装中の嫌な臭いも防いでくれるなどのメリットもあります。
新築から10年未満におすすめの塗料ランキング
クリア(透明)系の塗料は現在の外壁の模様やデザインが気に入っている方におすすめの塗料です。
ただ、塗料が透明な為下地がダイレクトに見えることになりますので、劣化している外壁にはおすすめしません。
クリア系の塗料を使う場合には、新築から10年未満の建物が目安になります。
UVプロテクトクリヤー【日本ペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
日本ペイント | 2,800円~3,200円 | 12年~15年 | セラミック |
UVプロテクトクリヤーは日本ペイントが製造・販売している高意匠サイディングボード用セラミック系外壁保護塗料になります。
クリヤ系塗料では珍しく『つや消し』もあるので、リフォーム感を出さずにクリヤに仕上げてほしい方には重宝されます。
(2018年6月より発売開始)
利用者や業者からの評価が高い塗料でもありますので、クリヤ系では間違いなしと言ってもいいでしょう。
スーパーSDクリヤーF-JY【アステックペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
アステックペイント | 4,000円~4,500円 | 18年程度 | フッ素 |
スーパーSDクリヤーF-JYはアステックペイントが製造・販売している弱溶剤形二液サイディング用フッ素系クリヤー塗料になります。
価格的には他クリヤ系塗料よりも高くなりますが、その分塗膜の耐久性が高いのです(樹脂グレードはフッ素系)。
建物のトータルコストを考えられる人にはおすすめの塗料です。
クリーンSDトップ【エスケー化研】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
エスケー化研 | 2,100円 | 12年~15年 | シリコン |
クリーンSDトップはエスケー化研が製造・販売している超低汚染弱溶剤形アクリルシリコン樹脂クリヤー塗料になります。
価格に対する性能が高いので、コストパフォーマンスに優れています。
ただ、つやの出方は調整できないので(つや有りと3分つやの2種類)、仕上がりはかなりピカピカします。
何よりも安いので、価格重視の人におすすめのクリヤー系塗料です。
管理人おすすめ外壁塗装塗料ランキング【2024年はラジカル制御型塗料がおすすめ】
私のおすすめ塗料は最近主流であるラジカル制御型塗料です。
ラジカル制御型塗料はコストパフォーマンスに優れている為、最近人気の塗料です。
価格と耐久性におけるコストパフォーマンスの観点からおすすめのラジカル制御型塗料を3つ紹介します。
パーフェクトトップ【日本ペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
日本ペイント | 3,800円〜4,300円 | 10年~12年 | ラジカル制御 |
パーフェクトトップは、日本ペイントが製造販売している1液水性ラジカル制御型ハイブリッド高耐候性塗料です。
現在人気のラジカル制御型塗料の先駆けと言ってもよい塗料で、コストパフォーマンスと実績に優れているのが特徴です。
また製造メーカーが日本ペイントというのも安心感がありますね。
特に制限がない外壁材であれば、私はパーフェクトトップを一番におすすめします。
アレスダイナミックトップ【関西ペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
関西ペイント | 2,500円~3,000円 | 15年程度 | ラジカル制御 |
アレスダイナミックトップは、関西ペイントが製造販売している水性反応硬化形ハルスハイリッチシリコン樹脂塗料です。
塗料分類はパーフェクトトップと同様にラジカル制御型になりますが、2016年からの発売ということでパーフェクトトップよりも実績面で劣ります(パーフェクトトップは2012年から発売開始)。
ただ、性能面ではかなり優れていて強化剤を組み合わせることで高多湿でも高耐候が期待できますので、九州地方や四国地方では特におすすめしたい塗料になります。
また、雨の日でも施工ができますので外壁塗装をスケジュール通りに完了させてほしいなどの要望がある方にもおすすめです。
ファイン4fセラミック【日本ペイント】
メーカー | 価格(㎡) | 耐用年数 | グレード |
---|---|---|---|
日本ペイント | 3,800円~4,300円 | 15年~20年 | フッ素 |
ファイン4fセラミックは、日本ペイントが製造販売しているターペン可溶2液超低汚染形4フッ化フッ素セラミック変性樹脂塗料です。
何と言っても、塗料に塩素などの鉱物を含んでいないので一般的なフッ素塗料よりも塗膜結合力が高く、非常に耐候性が高いのが特徴です。
また、外壁の汚れの原因であるチリやほこりが付着しにくい塗膜形成を実現しているので(水接触角25度)、施工後も綺麗な状態が長く続きます。
建物のトータルコストや美観性を重視する方におすすめの塗料になります。
外壁塗装の塗料の種類と選び方
外壁塗装に使われる塗料は『顔料(塗料の色)』『樹脂(塗料の耐久性)』『添加剤(塗料の機能)』『溶媒(塗料を薄める液体)』の4つの成分によって構成されています。
顔料には、着色顔料、体質顔料、さび止め顔料、金属粉顔料などがあり、着色、塗装作業性、塗膜の機械的特性、防食性、耐候性の向上など、外壁塗装する目的によって使い分けるのが望ましいです。
塗料の種類を理解する上で大切になってくるのは、塗料に配合されている樹脂と添加剤になります。
樹脂の成分によって塗膜の性能(耐用年数、下地との密着性、耐候性)が決まってきます。
添加剤は塗料にプラスの効果(防さび・防藻、遮熱、意匠性、耐火性、低汚染など)を与えてくれます。
外壁塗装で使用される代表的な塗料を樹脂と添加剤によって分類しましたので、塗料選びの参考にしていただければと思います。
顔料には、着色顔料、体質顔料、さび止め顔料、金属粉顔料などがあり、着色、塗装作業性、塗膜の機械的特性、防食性、耐候性の向上など、外壁塗装する目的によって使い分けるのが望ましいです。
塗料の種類を理解する上で大切になってくるのは、塗料に配合されている樹脂と添加剤になります。
樹脂の成分によって塗膜の性能(耐用年数、下地との密着性、耐候性)が決まってきます。
添加剤は塗料にプラスの効果(防さび・防藻、遮熱、意匠性、耐火性、低汚染など)を与えてくれます。
外壁塗装で使用される代表的な塗料を樹脂と添加剤によって分類しましたので、塗料選びの参考にしていただければと思います。
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アクリル塗料
- 価格が安い
- 耐久性が弱い
- 1液型塗料の為、使いやすい
アクリル塗料とは、アクリル樹脂を主成分とする塗料になります。
外壁塗装が一般化してきた1960年頃から使用されてきた塗料です。
価格も安いので人気はありましたが、その後耐久性のある塗料が次々と開発され、現在では一般的な家屋の外壁塗装にはあまり使われていません。
ただ、1液型の塗料が多いので使いやすくDIYなどではおすすめの塗料です。
ウレタン塗料
- 価格が安い
- 塗料が柔らかい(弾性塗料)
- 耐久性は弱い
- 汚れやすい
ウレタン塗料とは、ウレタン系樹脂が主成分の塗料になります。
アクリル塗料の後に流行った塗料で、塗料が柔らかいのでひび割れを気にされる方におすすめの塗料です。
その反面、塗膜にチリやほこり、排気ガスが付着しやすいというデメリットもあります。
アクリル塗料と比較すると耐久性は高いですが、塗り替えサイクルは8年~10年と言われています。
シリコン塗料
- 実績が豊富
- 塗料の種類が多い
- 付帯部分、屋根もシリコン塗料で統一できる
- 扱っている業者が多い
シリコン塗料は今も昔も外壁塗装で使われる塗料では人気の塗料です。
⇒ 外壁塗装のシリコン塗料おすすめはどれ?人気の理由と価格・特徴を紹介
特徴としては価格と耐久性のコストパフォーマンスに優れている点です。
塗料選びに迷ったらシリコン塗料で選べば間違いはありません。
外壁塗装の主なシリコン塗料を一覧化しました。
塗料名 | メーカー | 耐用年数 | 単価(㎡) |
---|---|---|---|
シリコンREVO1000 | アステックペイント | 13年~16年 | 2,100円 |
セラミクリーン | エスケー化研 | 8年~10年 | 2,150円~2,950円 |
DANシリコンセラ | 日本ペイント | 8年~10年 | 2,820円~3,960円 |
水性シリコンセラUV | 日本ペイント | 7年~8年 | 2,580円~4,110円 |
おすすめ ファインシリコンフレッシュ |
日本ペイント | 10年~12年 | 2,600円~3,200円 |
クリーンマイルドシリコン | エスケー化研 | 12年~15年 | 2,500円~3,000円 |
シリコンフレックス2 | アステックペイント | 12年~14年 | 2,500円~3,000円 |
ハナコレクション | 日本ペイント | 7年~13年 | 2,000円~2,600円 |
水性セラミシリコン | エスケー化研 | 12年~15年 | 1,900円 |
ナノコンポジットW | 水谷ペイント | 10年~15年 | 3,000円~4,000円 |
セラMシリコン3 | 関西ペイント | 11年~13年 | 2,300円~3,000円 |
アートフレッシュ | エスケー化研 | 10年~12年 | 2,500円 |
グラナートSP | アステックペイント | 15年以上 | 4,800円~5,000円 |
シリコンテックス | 関西ペイント | 8年~10年 | 2,750円 |
オーデフレッシュSi100III | 日本ペイント | 12年~15年 | 3,500円~6,510円 |
ラジカル制御型塗料
- コストパフォーマンスに優れている
- 最近主流
- 塗料の種類が少ない
最近、外壁塗装で人気なのがラジカル制御型塗料です。
ラジカル制御型とは、塗膜の劣化原因であるラジカルの発生を抑制する酸化チタンと光安定剤(HALS)が含まれている塗料のことを言います。
2012年にパーフェクトトップ(日本ペイント)が日本で初めて開発されたラジカル制御型塗料になりますが、実績は10年程度となります。
実績の少なさがラジカル制御型塗料のデメリットではありますが、それでも現在の所ラジカル制御型塗料の性能は問題なく高品質ということもあり現在では人気となっています。
外壁塗装の主なラジカル制御型塗料を一覧化しました。
塗料名 | 耐用年数 | 単価 | メーカー |
おすすめ パーフェクトトップ |
10年~12年 | 3,800円~4,300円 | 日本ペイント |
ファインパーフェクトトップ | 12年以上 | 4,760円~5,450円 | 日本ペイント |
スーパーラジカルシリコンGH | 12年~14年 | 1,700~2,300円 | アステックペイント |
エスケープレミアムシリコン | 14年~16年 | 2,200円~2,800円 | エスケー化研 |
アレスダイナミックトップ | 15年 | 2,500円~3,000円 | 関西ペイント |
リファイン1000Si-IR | 15年~18年 | 2,000円~2,500円 | アステックペイント |
光触媒塗料
- 綺麗な外壁が長持ちする(セルフクリーニング効果)
- 空気浄化効果が期待できる
光触媒塗料の特徴は何と言っても、セルフクリーニング効果です。
光触媒塗料は樹脂と顔料で構成されていますが、顔料に酸化チタンを使っています。
この酸化チタンが太陽光に当たることで、活性酸素(化学反応)が発生して外壁などに付着した汚れと供に反応物をセルフクリーニング効果として分解してくれるので綺麗な外壁が長持ちするのが特徴です。
光触媒塗料の特徴から低汚染型塗料とも呼ばれています。
外壁塗装の主な光触媒塗料を一覧化しました。
塗料名 | 耐用年数 | 単価 | メーカー |
ハイドロテクトカラーコートECO-EX | 20年 | 4,500円~5,000円 | toto |
おすすめ K2コート |
15年~20年 | 2,800円~3,000円 | ピアレックス・テクノロジーズ |
フッ素塗料
- 非常に耐久性に優れている
- 綺麗な外壁を長持ちさせられる
- カラーバリエーションが豊富
フッ素塗料は、顔料にフッ素樹脂が配合された結合力が非常に強い塗料で塗膜の耐久性が高いす。
外壁塗装で使う塗料の中ではトップクラスの性能を持ち最上級の塗料です。
それゆえ価格は他樹脂と比較すると高くなりますが、塗膜が長持ちするので次回の外壁塗装までの期間が長く、総合的に見るとコストパフォーマンスにも優れています。
新築や新築から1回目の外壁塗装で使用する塗料としておすすめです。
外壁塗装の主なフッ素塗料を一覧化しました。
塗料名 | 耐用年数 | 単価 | メーカー |
おすすめ ファイン4Fセラミック |
15年~20年 | 3,800円~4,300円 | 日本ペイント |
クリーンマイルドフッソ | 15年~20年 | 4,200円~4,800円 | エスケー化研 |
ルミステージ | 15年~20年 | 4,200円~5,500円 | AGCコーテック |
スーパーSDクリヤーF-JY | 18年程度 | 4,000円~4,500円 | アステックペイント |
水系パワーフロン | 12年~16年 | 4,200円~4,600円 | 水谷ペイント |
クールウォール | 20年~30年 | 12,000円 | TEX-COTE LLC |
無機塗料
- 耐久性が高い(耐用年数15年~20年)
- カビ・コケ・藻が発生しにくい
- セルフクリーニング効果が期待できる
- 変色しにくい
無機塗料は、一般的な塗料と比較すると、塗膜の劣化原因である炭素含有量が少ないので高耐久が期待できます。
塗料に含まれる無機物では、鉱物やセラミック、ガラスなどがあります。
少し前までは塗膜の固い塗料が多くひび割れリスクが高い塗料でしたが、最近では伸縮性の高い無機塗料もあるのでひび割れが気になる方にも安心して使えます。
また、最近では無機と有機を混ぜわせたハイブリッド無機塗料(無機のデメリットを解消した塗料)も開発されています。
外壁塗装の主な無機塗料を一覧化しました。
塗料名 | 耐用年数 | 単価 | メーカー |
おすすめ 無機ハイブリッドコート |
20年~25年 | 3,800円~5,000円 | アステックペイント |
アレスシルクウォール | 15年 | 3,100円~3,550円 | 関西ペイント |
スーパームキコート | 20年~25年 | 3,700円~4,200円 | ジャパンカーボライン |
MUGA塗料シリーズ | 15年以上 | 3,800~4,800円 | プレマテックス |
外壁塗装塗料メーカー国内シェアランキング
- エスケー化研(53%)
- 日本ペイント(27%)
- 関西ペイント(9%)
建築仕上塗材工業会(NSK)のデータによると、国内シェアでは53%とエスケー化研が他塗料を圧倒している結果となっています。
これはエスケー化研が外壁塗装を始めとする建築塗材に特化した製品の開発に注力している為です。
日本ペイント、関西ペイントは建築仕上塗材の開発も行っていますが、どちらかというと車の車体用塗料に注力している感じですね。
ちなみに日本ペイントは中国市場の住宅内装用塗料ではNO.1のシェアになります。(2017年)
また、塗料の種類の多さでもエスケー化研がNO.1の65種類(日本ペイント55種類、関西ペイント52種類)でした※2024年7月時点。
エスケー化研の塗料は、王道的な樹脂(アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、無機)の塗料が豊富にあるのと、今流行りのラジカル制御型の塗料の種類も多いのが特徴です。
ただラジカル制御型では2012年に日本ペイントが発売を開始してから、参入しているので一歩遅れている感はあります。
ただし、売上高で見ると日本ペイントが1兆4,425億7,400万円(※2023年12月決算)で他メーカー(関西ペイントは売上高5623億円(※2023年3月決算)、エスケー化研は売上高955億8,000万円(※2023年3月決算))を圧倒する形となっています。
3社とも健全な経営ではありますが、2023年においては原材料高及び運賃値上げが影響してエスケー化研は減益となっていますが日本ペイント・関西ペイントは大幅な増益となりました。
日本ペイント、関西ペイントは自動車車体用の塗装のシェアが大きく、2023年は自動車生産台数が好調だったことも2社が好調な理由になります。
その他外壁塗装の塗料メーカーでは、ロックペイント、プレマテックス、AGCコーテック、アペティー、アステックペイントなどがメジャーです。
外壁塗装おすすめ塗料ランキングまとめ
安く仕上げたいのに無機系塗料などのハイグレード塗料を調べてもしょうがないですし、意匠系サイディングの美観を活かしたいのにクリヤー系以外の塗料を調べても意味がありません。
まずは『価格帯・劣化状況・性能・価値(高耐久・遮熱など)』の中からご自身がどれを求めているのか想像してみるといいと思います。
また、最近よく耳にする自社開発塗料などではなく、ある程度知名度のある塗料メーカーの中から選ぶことをおすすめします。
- 水性セラミシリコン
- セラミクリーン
- エスケープレミアムシリコン
- スーパームキコート
- ルミステージ
- クリーンマイルドフッソ
- パーフェクトトップ
- アレスダイナミックトップ
- ファイン4fセラミック
- 外壁材に合った塗料を選ぶ
- 同グレード(樹脂)の塗料で比較する
- 大手塗料メーカーの塗料を選ぶ
- 価格だけでなく機能や耐久性など総合的に見る
- 現在の主流はラジカル制御型塗料
外壁塗装で使用するおすすめ塗料を条件別に24種類をランキング形式で紹介しました。
別ページ『屋根塗装におすすめの遮熱塗料・価格・耐用年数ランキング』では、屋根塗装用の塗料の比較ページもありますので、そちらもご覧ください。
外壁塗装の塗料選びで大切になるのは、建物の状態や外壁材によって最適な塗料を選ぶことです。
最近では、各メーカーから高性能な塗料(オリジナル塗料)も発売されて目移りしてしまうかと思いますが、当サイトでは実績のある大手メーカーの塗料をおすすめしています。
業者も塗料ごとに見積もりや建物のトータルコストをシミュレーションしてくれますので、気兼ねなく相談して建物にとって最適な塗料で外壁塗装するようにしてください。
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