外壁塗装の見積もり比較【内訳あり】

外壁塗装の見積もりは大きく『職人の人件費』と『塗料の材料費』これに『足場代、手間代』などを加えた3種類の価格で構成されています。

そして、このうち『塗料の材料費』は塗料の種類(樹脂)によって大きく上下します。

見積もりのやり方はざっくり塗装面積×塗料の材料費+人件費+足場代、手間代で算出されます。

塗装面積の算出には建物の立面図・平面図が使われます。

現地調査では、図面と相違がないか、補修箇所の確認などが行われます。

なお、日本の一般的な40坪住宅(塗装面積160平米)の見積もり相場は90万円~120万円程度です。

見積もり完成までの期間は現地調査をした日から1~7日で作成してくれる業者が多いです。

このページでは、実際の業者の見積書を塗料別に掲載して内訳を詳細に紹介しています。

ページ後半では、見積もり価格を抑えるポイントや注意点も掲載していますので参考にしていただければと思います。

このページの監修者

株式会社福岡ペイント店長。外壁劣化診断士4年目。監修者として外壁塗装の見積もりに関してこのページを編集・監督しました。要所要所で私の言葉で注意点やポイントを説明しています。

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外壁塗装見積もりシミュレーション(早見表)

塗料と坪数(平米数)ごとに外壁塗装の見積もり価格をシミュレーションして早見表としてまとめました。

シリコン塗料

10坪 ~19坪(40m²~74㎡) 214,090~368,396円
20坪 ~29坪(79m²~115㎡) 389,680~549,308円
30坪 ~39坪(119m²~155㎡) 565,271~724,898円
40坪 ~49坪(158m²~194㎡) 740,861~900,488円
50坪 ~59坪(198m²~234㎡) 916,451~1,076,079円
60坪~69坪 (238m²~274㎡) 1,092,042~1,251,670円
70坪~79坪 (277m²~313㎡) 1,267,632~1,427,259円
80坪~89坪 (317m²~353㎡) 1,443,223~1,602,850円
90坪~99坪 (358m²~392㎡) 1,624,134~1,778,440円
100坪~109坪 (397m²~433㎡) 1,799,724~1,959,351円
110坪~119坪 (437m²~473㎡) 1,975,315~2,134,942円
120坪~129坪 (476m²~512㎡) 2,150,904~2,310,532円
130坪~139坪 (516m²~552㎡) 2,326,495~2,486,123円
140坪~149坪 (556m²~ 592㎡) 2,502,086~2,661,713円
150坪~159坪 (595m²~631㎡) 2,677,676~2,837,303円
160坪 ~169坪(635m²~671㎡) 2,853,266~3,012,894円
170坪~179坪 (676m²~710㎡) 3,034,178~3,188,484円
180坪~189坪 (715m²~751㎡) 3,209,768~3,369,395円
190坪~199坪 (755m²~791㎡) 3,385,358~3,54,986円
200坪~209坪 (794m²~830㎡) 3,560,948~3,720,576円
シリコン塗料見積もり価格早見表

ラジカル制御型塗料

10坪 ~19坪(40m²~74㎡) 228,029~394,585円
20坪 ~29坪(79m²~115㎡) 417,558~589,858円
30坪 ~39坪(119m²~155㎡) 607,088~779,388円
40坪 ~49坪(158m²~194㎡) 796,617~968,917円
50坪 ~59坪(198m²~234㎡) 986,147~1,158,447円
60坪~69坪 (238m²~274㎡) 1,175,677~1,347,977円
70坪~79坪 (277m²~313㎡) 1,365,206~1,537,506円
80坪~89坪 (317m²~353㎡) 1,554,736~1,727,036円
90坪~99坪 (358m²~392㎡) 1,750,009~1,916,565円
100坪~109坪 (397m²~433㎡) 1,939,538~2,111,838円
110坪~119坪 (437m²~473㎡) 2,129,068~2,301,368円
120坪~129坪 (476m²~512㎡) 2,318,597~2,490,897円
130坪~139坪 (516m²~552㎡) 2,508,127~2,680,427円
140坪~149坪 (556m²~ 592㎡) 2,697,657~2,869,957円
150坪~159坪 (595m²~631㎡) 2,887,186~3,059,486円
160坪 ~169坪(635m²~671㎡) 3,076,716~3,249,016円
170坪~179坪 (676m²~710㎡) 3,271,989~3,438,545円
180坪~189坪 (715m²~751㎡) 3,461,518~3,633,818円
190坪~199坪 (755m²~791㎡) 3,651,048~3,823,348円
200坪~209坪 (794m²~830㎡) 3,840,577~4,012,877円
ラジカル塗料見積もり価格早見表

フッ素塗料

10坪 ~19坪(40m²~74平米) 271,589~476,425円
20坪 ~29坪(79m²~115平米) 504,678~716,578円
30坪 ~39坪(119m²~155平米) 737,768~949,668円
40坪 ~49坪(158m²~194平米) 970,857~1,182,757円
50坪 ~59坪(198m²~234平米) 1,203,947~1,415,847円
60坪~69坪 (238m²~274平米) 1,437,037~1,648,937円
70坪~79坪 (277m²~313平米) 1,670,126~1,882,026円
80坪~89坪 (317m²~353平米) 1,903,216~2,115,116円
90坪~99坪 (358m²~392平米) 2,143,369~2,348,205円
100坪~109坪 (397m²~433平米) 2,376,458~2,588,358円
110坪~119坪 (437m²~473平米) 2,609,548~2,821,448円
120坪~129坪 (476m²~512平米) 2,842,637~3,054,537円
130坪~139坪 (516m²~552平米) 3,075,727~3,287,627円
140坪~149坪 (556m²~ 592平米) 3,308,817~3,520,717円
150坪~159坪 (595m²~631平米) 3,541,906~3,753,806円
160坪 ~169坪(635m²~671平米) 3,774,996~3,986,896円
170坪~179坪 (676m²~710平米) 4,015,149~4,219,985円
180坪~189坪 (715m²~751平米) 4,248,238~4,460,138円
190坪~199坪 (755m²~791平米) 4,481,328~4,693,228円
200坪~209坪 (794m²~830平米) 4,714,417~4,926,317円
フッ素塗料見積もり価格早見表

無機塗料

10坪 ~19坪(40m²~74平米)315,149~558,265円
円 20坪 ~29坪(79m²~115平米) 591,798~843,298円
円 30坪 ~39坪(119m²~155平米) 868,448~1,119,948円
40坪 ~49坪(158m²~194平米) 1,145,097 ~1,396,597円
50坪 ~59坪(198m²~234平米) 1,421,747~1,673,247円
60坪~69坪 (238m²~274平米) 1,698,397~1,949,897円
70坪~79坪 (277m²~313平米) 1,975,046~2,226,546円
80坪~89坪 (317m²~353平米) 2,251,696~2,503,196円
90坪~99坪 (358m²~392平米) 2,536,729~2,779,845円
100坪~109坪 (397m²~433平米) 2,813,378~3,064,878円
110坪~119坪 (437m²~473平米) 3,090,028~3,341,528円
120坪~129坪 (476m²~512平米) 3,366,677~3,618,177円
130坪~139坪 (516m²~552平米) 3,643,327~3,894,827円
140坪~149坪 (556m²~ 592平米) 3,919,977~4,171,477円
150坪~159坪 (595m²~631平米) 4,196,626~4,448,126円
160坪 ~169坪(635m²~671平米) 4,473,276~4,724,776円
170坪~179坪 (676m²~710平米) 4,758,309~5,001,425円
180坪~189坪 (715m²~751平米) 5,034,958~5,286,458円
190坪~199坪 (755m²~791平米) 5,311,608~5,563,108円
200坪~209坪 (794m²~830平米) 5,588,257~5,839,757円
無機塗料見積もり価格早見表

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外壁塗装見積もり例

ウレタン塗料見積もり《878,776円》

品名数量単価金額
高圧洗浄141.1平米30043,370
下地補修1式48,00048,000
外壁塗装ウレタン仕上げ141.1平米2,000286,100
屋根塗装シリコン仕上げ89平米2,300202,400
軒天・破風板塗装微弾性フィラー46.6平米1,00046,600
雨樋塗装ウレタン仕上げ74m60044,400
雨戸・戸袋塗装22枚2,00044,000
その他付帯部塗装1式30,00030,000
足場架設工事100,000100,000
消費税41,846
合計878,776
ウレタン塗料見積もり内訳表

ウレタン塗料は他塗料と比較すると耐久性は劣りますが、そのぶん見積もり価格を安く抑えることができる塗料です。

外壁塗装のみのリフォームであれば60万円程度で抑えることも可能です。

次回の塗り替えは8年~10年後が目安です。

シリコン塗料見積もり《914,445円》

名称数量単価金額
外壁塗装シリコン樹脂塗料2回塗り207.5平米1,800373,500
下地処理、微弾性フィーラー207.5平米30062,250
高圧洗浄207.5平米30062,250
軒天塗装工事16平米1,80028,800
破風板塗装工事55m1,00055,000
雨樋塗装工事40m1,00040,000
足場掛け払い工事249平米800199,200
養生ネット掛け249平米10024,900
諸経費1式10,000
現場管理費1式15,000
小計870,900
消費税43,545
合計914,445
シリコン塗料見積もり内訳表

外壁塗装で一番シェアが大きいのはシリコン塗料です。

シリコン塗料は耐久性もきちんと確保でき、日本での実績も多くあるので安心感もあります。

また、各メーカーから発売されていて種類も多いので、さまざまな特徴の中から選ぶことが出来るのもシリコン塗料を選ぶメリットです。

次回の塗り替えの目安は10年~15年後です。

ラジカル制御型塗料見積もり《972,000円》

工事項目数量単価金額
外壁塗装工事
仮設足場(メッシュシート)192.5平米800154,000
外壁高圧洗浄135.5平米20027,000
外壁下塗り(パーフェクトシーラー)135.5平米60081,000
外壁中塗り・上塗り(パーフェクトトップ)135.5平米1,800243,000
コーキング工事(オートンイクシード)39.8m80031,840
屋根塗装工事
屋根高圧洗浄78.9平米20015,780
屋根下地処理(クラック補修含む)78.9平米50039,450
屋根下塗り(サーモアイシーラー)78.9平米60047,340
屋根中塗り・上塗り(サーモアイ)78.9平米1,800142,020
タスペーサー設置78.9平米20015,780
付帯塗装工事
雨どい塗装(クリーンマイルドシリコン)43.0m80034,400
軒天塗装(ケンエースGⅡ)38.0m80030,400
破風板塗装(ケンエースGⅡ)38.0m80030,400
養生諸経費1式30,00030,000
端数値引き1式-22,410-22,410
小計900,000
消費税72,000
合計972,000
ラジカル制御型塗料見積もり内訳表

最近の外壁塗装で人気なのがラジカル制御型塗料です。

ラジカル制御型塗料とは、塗膜の劣化原因であるラジカルの発生を抑制する酸化チタンと光安定剤(HALS)が含まれている塗料のことを言います。

人気の理由は、コストパフォーマンス(耐久性に対する価格)の良さです。

ラジカル制御型塗料は、日本での実績の少なさが懸念材料ではありますが、大手メーカーの公表している耐用年数から信頼性も高く、今後の塗料の主流になりそうです。

次回の塗り替えの目安は12年~15年後です。

フッ素塗料見積もり《1,459,188円》

商品番号・商品名数量単価金額
仮設足場工事204平米650132,600
飛散メッシュシート張り204平米15030,600
高圧洗浄220平米25055,000
バイオ洗浄220平米30066,000
養生1式45,00045,000
外壁塗装工事
下塗り(1回目)高浸透性プライマー130平米70091,000
下塗り(2回目)微弾性フィラー130平米70091,000
中・上塗り4フッ化フッ素130平米2,600338,000
破風塗装ウレタン樹脂塗料42m1,20050,400
軒裏塗装カチオン性NADアクリル樹脂塗料20平米2,50050,000
雨樋塗装ウレタン樹脂塗料65m50032,500
屋根塗装工事
タスペーサー工法90平米30027,000
下塗り(1回目)高浸透性プライマー90平米60054,000
下塗り(2回目)高浸透性プライマー90平米60054,000
中・上塗り4フッ化フッ素90平米2,600234,000
小計1,351,100
消費税108,088
合計1,459,188
フッ素塗料見積もり内訳表

外壁塗装に使われる塗料の中で最高級と言われているのがフッ素塗料です。

他塗料と比較すると見積もり価格は高くなりますが一度塗装すると、その後汚れも付きづらく綺麗な外壁を保つことができるのが特徴です。

日本の代表的な建造物(スカイツリー、パシフィコ横浜、六本木ヒルズなど)にも使用されていることで信用性も高いです。

次回の塗り替えの目安は15年~20年後です。

光触媒塗料見積もり《2,087,640円》

概要数量単価金額
仮設工事
仮設足場(ブラケット足場)326平米700277,100
飛散防止養生シート326平米15048,900
屋根塗装工事
下地処理96平米30028,800
屋根塗装(下塗り)サーモアイプライマー96平米70067,200
屋根塗装(上塗り)断熱ガイナ96平米3,000288,000
外壁塗装工事
下地処理(高圧洗浄)176平米25044,000
下地処理(シーリング処理等)1式45,000
外壁塗装(下塗り)RP16W176平米700123,200
外壁塗装(中塗り)ECO-EX176平米3,000528,000
外壁塗装(上塗り)ECO-EX176平米1,100193,600
その他塗装工事179,300
諸経費159,110
小計1,933,310
端数値引き-310
消費税154,640
税込合計2,087,640
光触媒塗料見積もり内訳表

光触媒塗料は、種類自体はそれほど多くありませんが、親水性が高いのでフッ素塗料よりもさらに汚れが付きづらく(セルフクリーニング機能)綺麗な外壁を保ってくれることが特徴の塗料です。

また、光触媒の持つ強力な酸化分解性能で外壁に施された塗料を拡散中の臭気物質が次々と光触媒と接触し臭気物質は酸化してくれて環境にも優しい塗料です。

次回の塗り替えの目安は15年~20年後です。

断熱塗料見積もり《1,118,486円》

品目・概要数量単価金額
足場架設工事
全面足場及びシート養生149.5平米750112,125
外壁塗装工事
全面高圧水洗洗浄115.0平米30034,500
サイディング目地部分補修コーティング1式55,000
外壁下塗り115.0平米1,100126,500
外壁ガイナ塗装仕上げ115.0平米4,800552,000
その他塗装
木部ケレンの上ウレタン塗装38.0m1,30049,400
雨戸ケレンの上ウレタン塗装21.0枚2,40050,400
軒裏ウレタン塗装17.0平米1,50025,500
雨樋ウレタン塗装48.0m60028,800
工事保証及び、工事管理費1式31,000
工事合計金額1,065,225
消費税53,261
合計金額1,118,486
断熱塗料見積もり内訳表

外気からの熱を建物内部に取り込まない断熱塗料も外壁塗装で昔から人気です。

断熱塗料を使う事で、暖房にかかるエネルギーの削減ができたり、体感温度が向上したりすることが期待できるのでエコの発想でもおすすめです。

次回の塗り替えの目安は15年~20年後です。

屋根塗装見積もり(シリコン塗料)《260,000円》

名称数量単価金額
仮設工事
足場工事180平米50090,000
飛散防止用メッシュシート180平米10018,000
屋根塗装工事
屋根高圧洗浄80.0平米1008,000
屋根塗装(下塗り)浸透性シーラー80.0平米50040,000
屋根塗装(中塗り)シリコン樹脂塗料80.0平米60048,000
屋根塗装(上塗り)シリコン樹脂塗料80.0平米60048,000
値引き-17,000
合計260,000
屋根塗装見積もり内訳表

屋根塗装でも外壁塗装同様に樹脂グレードによって価格が変わってきますが、一般的な塗料としては屋根塗装もシリコン塗料が人気です。

ただ、屋根は外壁よりも紫外線や雨、風を浴びているので劣化具合は外壁よりも進む傾向にあります。

理想の屋根塗装の組み合わせは、外壁にシリコン塗料、屋根にフッ素塗料です。

監修者:植田拓斗

業者から見積もりを取り寄せる時のポイントはGoogleやYahoo!などの検索エンジンを上手に使う事です。

近年の検索エンジンは【地域名+外壁塗装】で1ページ目のトップ5社は優良業者である確率が極めて高い傾向にあります。

もちろん、それだけではないかと思いますが、いい業者さんを探すのに時間と労力を最小限に抑えるためには、ネット検索が最適です。

GoogleやYahoo!では、質のいいサイト(詳しく記載されてある、評価がいいなど)ごとに掲載ランキングをしてくれているので、順位が上であれば優良店であるという信頼がありますので賢く検索エンジンを使って見積もりを取り寄せるようにしましょう。

▼外壁塗装で助成金がもらえます!

助成金もわかる相場算定ツール

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40坪住宅の見積もり相場は90万円~120万円

日本の家屋で最もポピュラーな大きさは40坪程度の住宅(外壁面積はおよそ160平米)になりますが、40坪住宅を外壁塗装する時の相場はだいたい90万円~120万円程度です。

塗装面積・樹脂グレード・補修箇所によって見積もり価格は変わってきますが、おおむねの平均値としては100万円程度です。

ただし、最近では原油価格の高騰や大幅な円安などの影響を受けて塗料や材料費が値上げされ、外壁塗装の相場も年々上昇している状態です。

樹脂グレードごとに見積もり相場を紹介すると下記です。

  • アクリル:63万円
  • ウレタン:68万円
  • シリコン:75万円
  • ラジカル制御:78万円
  • フッ素:95万円
  • 光触媒・無機:100万円

だいたいの塗装面積は『延べ床面積×1.2』で計算することができます。

正確に算出する場合は、立面図を使って算出します。

見積もり価格を比較する時は、同グレードの塗料で比較するようにしましょう。

外壁塗装見積もりのチェックポイント(注意点)

見積書チェックポイント
  1. 日付
  2. 業者の住所
  3. 金額
  4. 工事詳細

見積書を確認する上でのチェックポイントは大きく4点です。

特に注意が必要な点は工事詳細に関しては工事項目ごとに金額が明記されていることです。

工事項目が明記されていれば、依頼した工事に抜けがあっても後で確認することができます。

具体的には

足場架設なら何の機材を使って足場を組むのか?

下地調整では、どのような方法で調整を行うのか?

塗装の塗回数は何回なのか?

塗料のグレード(樹脂)は何を使うのか?

それぞれ見積書に記載されていれば後から確認しやすいです。

また、塗装する部位の面積に関しても記載されていることが望ましいです。

間違っても『一式○○○万円』などと言った見積書を提出する業者にはお願いしないようにしてください。

塗り回数によって見積もり価格は変わってくる

外壁塗装は一般的に下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本になりますが、業者や塗料によっては4回塗り、5回塗りなどのケースもあり、回数が多くなればなるほど価格も上がります。

ちなみに外壁塗装の基本は3回塗りです。

下塗りとは、浸透性シーラーと言われる、外壁に塗料を染み込ませないようにする塗料での塗装ですが、この下塗りでしっかりと外壁に吸収させてやらないと、中塗り、上塗りでどんなに良い塗料を使ったとしても剥がれの原因です。

そして、劣化の激しい外壁や屋根は一度の下塗りでは十分に浸透性シーラーを吸収してくれないので、さらに下塗りを重ねて吸収させる必要があるため塗り回数が増えていきます。

このように外壁や屋根の状態によって塗り回数が変わってきますが、浸透性シーラーの単価分(一般的な浸透性シーラーの単価は600~900円/m2)だけ価格に上乗せされます。

ただ、全ての外壁や屋根で本当に下塗り回数を増やす必要があるのかは、劣化具合を見て確認するようにしましょう

どこの部分が劣化をしていて下塗りを増やさなければいけないかの説明をしっかりできない業者は要注意です。

塗料は色によって見積もり価格が変わる

塗料にはあらかじめ用意されている標準色がありますが、色によっても見積もり価格が変わります。

一般的には濃い色ほど、色の粉(顔料)を多く使って色を作っているので価格が高くなります。

反対に白色や黒色は顔料をそれほど使わずに表現することができるので価格は安く抑えられます。

また、標準色以外の色を希望する際にはさらに顔料を使うことになりますので、価格は高くなります。

外壁塗装は塗装面積によって価格が決まりますので、色によって価格は大きく変わってくることはキモに命じておきましょう。

諸経費の相場は見積もり価格の3~5%

見積書の中で施主から最も分かりにくいと思われているのが『諸経費』の項目です。

諸経費は、通常、現場経費(主に工事現場での現場監督や工事管理者の賃金や福利費等)と一般管理費(工務店の事務所などで発生する経費)および営業利益から構成されています。

しかし、実際には地場工務店や専門工事業者がリフォーム工事を請け負う場合は、現場経費が一般管理費(事務所などで必要な経費、社員の人件費や家賃、交通費等)に含まれていることが多く、一般的に現場経費と一般管理費を分けずに、利益分を諸経費として計上する業者もあります。

諸経費を勘定科目ごとに内訳すると以下の表です。

費目名内容
現場経費労務管理費・租税公課・保険料・従業員(作業員)給与手当、施工図等作成費・退職金・法定福利費・福利厚生費・事務用品費・通信交通費・補償費
一般管理費役員報酬・従業員(事務員)給与手当・退職金・法定福利費・修繕維持費・事務用品費・通信交通費・動力用水光熱費・調査研究費・広告宣伝費・交際費・寄付金・地代・家賃・減価償却費・租税公課・保険料・契約保証費・雑費

しかし見積書は施工前に提案されることが多いので、諸経費は概算であることも多く、詳細な項目ではありません。

諸経費に利益を計上せずに純粋な塗料の廃棄代や駐車場代などが記載される際にはだいたい見積もり金額の3~5%が諸経費の目安になります

たまに見積もり金額の10%の諸経費を請求している業者もありますから、あまりに高い諸経費はツッコんで質問するようにしましょう。

業者としても明確に出している金額ではないことが多いので、諸経費の端数などは値引いてくれることもあります。

付帯工事の塗装範囲で見積もり金額は上下する

付帯工事(ふたいこうじ)とは、外壁塗装・屋根塗装以外の細かい塗装や補修を指します。

具体的には、ベランダ、雨樋、軒天、破風などの箇所です。

外壁塗装の価格は塗装範囲によって決まるため、外壁面積にプラスして付帯部の塗装が多くなれば価格も上がります。

また、ひび割れなどがあればシーリングによって防水処理が行われます。

このように建物自体の劣化が進んでいる場合、付帯工事も多くなり見積もり価格も上がる事です。

ちなみに外壁塗装でのトラブルの一つに付帯工事でどの程度まで塗装をしてくれるかということで、業者側とお客さん側で食い違いが起きることがよくあります。

塗装してもらえると思っていた箇所が塗られていなかったりするのは業者側としても悪意がない場合が多く、それぞれに決められた範囲での施工を行っています。

付帯工事の塗装については、見積書で一カ所一カ所明記してもらって、加えてどこの箇所を塗らないのかを確認するとよいでしょう。

ポイントは塗る箇所を確認するよりも塗らない箇所の確認をすることです。

また、付帯部分の塗料についても見積書を安く上げるために耐用年数の低いウレタン塗料などで仕上げる業者もいますが、理想は外壁部分と同じ塗料を使っての塗装です

ウレタン塗料は価格は安く抑えることができますが、耐用年数は7~10年で外壁部分と耐用年数が変わってくると、痛みの度合いが変わり、リフォーム自体を細目に行う必要があります。

付帯部分の塗装は削減するべき箇所ではありませんので、外壁同様に耐久性のある塗料を使って塗装してもらいましょう。

見積もり価格を抑えるポイント

監修者:植田拓斗

見積もり価格を抑えるポイントはズバリ指し値を伝えることです。

指し値が最も価格を抑えることが出来ます。

例えば『あなたのところで外壁塗装をお願いしたいけど、外壁塗装と屋根塗装の予算を100万円でお願いしたいんだけど、、』というと、いい営業であれば、何とかしてあげたいという思いになるのが当然です。

変に相見積もりをたくさん取るよりかは、お客様がここで外壁塗装をお願いしたいと思う塗装店に、指値で交渉してみるのが、効果的であると思います。

見積もり価格を抑えるポイント
  • 樹脂グレードを下げる
  • アステックペイントの塗料を使う
  • 相見積もりを行う
  • 業者オリジナル塗料は避ける

外壁塗装の見積もり価格を抑えるポイントは上記4点です。

単に見積もり価格を抑えるのであれば樹脂グレードを下げれば価格も下がります。

ただし、樹脂グレードを下げれば塗膜の耐久性も下がるので、樹脂グレードを下げて見積価格を抑える方法はあまり得策ではありません。

おすすめの見積もり価格を抑える方法は樹脂グレードは下げずにアステックペイント製塗料を使用することです。

アステックペイント(株式会社アステックペイント)は、日本の建築用塗料メーカーで日本でも実績があります。

外壁塗装の業界では、大手塗料メーカーと言われる日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研の3社がありますが、ブランド力から価格は高いです。

その点、アステックペイントは大手塗料メーカーと同程度の機能が期待でき、かつ価格は大手塗料メーカーの1~2割引きに設定されています。

ブランドなどを気にしない、見積もり価格を抑えることに重点を置くのであればアステックペイントの塗料を選ぶことをおすすめします。

なお、見積もり価格を抑えるのであれば必ず最低3社以上から見積もりを取り寄せて価格を比較するようにしてください。

ちなみに訪問販売などを生業にしている業者がオリジナルで製造している塗料は価格が相場よりも3~4割高く設定されているので注意が必要です。

大幅な値引きがある見積もりには要注意!

数十万円単位の値引きがある見積もりには注意が必要です。

これは外壁塗装のような高額商品を販売するための常とう手段ですが、最初の見積もり金額をわざと高めに提示しておいて、後から大幅な値引きをしてあたかもお得であるかのような錯覚を消費者に与える販売手法です。

悪徳業者がよく使う手法として、足場を無料にするという値引き戦略があります。

一般的な家庭(40坪住宅)であれば足場代は20万円から30万円に相当しますから、足場代無料はかなり消費者にとってメリットのある見積もりですが、この場合も大抵は最初の見積もり価格が高い場合がほとんどです。

外壁塗装の価格においては値引きのあるなしに関わらず、最終的な価格が適切であるかを見るようにしましょう。

ただ、端数(千円単位)分の値引きや諸経費の値引きには応じてくれる業者は多くあるので、値引き交渉を持ちかけてみるのも一つの手です。

相見積もりの時の断り方

相見積もりを断るときのポイント
  • なるべく早く結果を伝える
  • 断る理由をはっきり伝える(曖昧な表現は避ける)
  • できれば電話で断る

外壁塗装のように高額なサービスを受けるときは必ず最低でも3社から相見積もりして価格やサービスを比較するべきですが、相見積もりした後の断りで悩んでいる方もいらっしゃいます。

相見積もりを断る時のポイントは上記3つです。

お願いする業者が決まったにもかかわらず断る意思を伝えられずにずるずると過ごしてしまう方もいますが、業者が決まったらなるべく早く結果を伝えてあげましょう。

業者は最終的なYES・NOが分かるまで見積もりを提出したお宅に電話やメールなどで時間を使うことです。

なお、断る時は理由をはっきりと伝えるようにしてください。

『もう少し考えます』などと言った曖昧な表現でのらりくらり過ごすのは、業者にとってもどこまで待てばいいのか分からず時間を使うことになりますし、営業を受ける側はその後も営業を受け続けることです。

断りを伝える手段は電話がベストですが、難しい場合はメールでも構いません。

外壁塗装では見積もりの作成に外壁面積の実寸や屋根の劣化具合の目視などが必要です。

断る時も誠意をもって対応するのが相見積もりのマナーです。

外壁塗装見積もりまとめ

監修者:植田拓斗

見積もりを比較する時のチェックポイントはズバリ2点です。

⑴使用している塗料

例えば、A社が使用している塗料の耐久性が10年、B社が使用している塗料が20年であれば、もちろん価格が変わってきます。

お客様が何を重視しているのかによりますが、ただ単に外壁塗装をしたいお客様であれば、A社の塗料もB社の塗料も同等の価値なので出来るだけ安い価格重視で選ばれることを推奨しますが、耐久性のいい外壁塗装で施工したいお客様であれば、A社の塗料(10年)B社の塗料(20年)の差額を見たときに生涯コストは大きく変動します。

⑵施工方法

コーキングは同等の施工方法(打ち替え、打ち増し)なのか、付帯部の塗装する箇所は一緒なのか、タスペーサー工法しているかなどによって手間や品質は異なるので、価格も異なります。

金額だけで判断してしまうと、トラブルの原因になるので、大丈夫だろう!ではなく、しっかりと確認することを推奨します。

見積書のチェックポイントは?
  • 日付
  • 業者の住所
  • 金額
  • 工事詳細

見積書のチェックポイントは大きく4点です。

特に工事詳細に関しては工事項目ごとに金額が明記されていることが大切です。

外壁塗装の相場は?
外壁塗装の相場は一般的な2階建ての40坪住宅で90万円~120万円と言われています。
塗装面積や樹脂のグレードによって価格は変わってきますが、おおむねの平均値としては100万円程度です。

塗料別に実際の業者さんの見積もり例を7種類紹介してきましたが、同じ塗料を使っても業者ごとに価格が変わってくるのが外壁塗装の世界です。

付帯工事の有無や塗装ヵ所、職人の人件費、諸経費などなるべく細かく内訳を見て提案された見積もりが適正価格かどうか判断するようにしましょう。

また、業者によっては専門用語で記載されている項目などもありますので、意味の分からない用語についてもしっかりと質問して解決しましょう。

なお、見積書に関しては3社以上に依頼して、比較する場合には塗料のグレード(樹脂)で比較するようにしましょう

今回紹介した見積もりを参考にしてもらって、高すぎたり、反対に安すぎたりする場合には十分に注意してください。

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