記事サマリー
外壁材の種類
外壁は、24時間外気に触れていてい紫外線や雨、風、カビや藻による腐食と劣化していきます。
また窓や換気扇のフード、エアコンの配管口など、他部材との絡みが多く、そういった部分からも痛みが進むことが少なくありませんので、メンテナンスとリフォームが必要になります。
また外壁材は種類が多く、性能や条件をひとつの材料で満たすことは難しいため、下地材との組み合わせや、工法も適切に選択することが大切です。
そんな外壁材ですが大きく2種類に分けることができます。
- 塗り壁
- サイディング
それぞれの特徴と、おすすめの塗料を紹介します。
塗り壁の特徴
表現力が高くて、サイディングと違って局面への塗布も得意な事から、個性的な外壁にも用いられています。
耐火性・耐久性・耐候性にも優れていますが、施工に手間がかかるため、価格が割高です。
現在では、従来からのセメントモルタルを用いる湿式工法だけではなく、接着剤張りや引っ掛け工法といった乾式工法なども広く普及しています。
ちなみに日本の伝統的な壁仕上げの漆喰壁も塗り壁になります。
代表的な仕上げ方には
- リシン仕上げ(塗料と砂を混ぜたものを吹き付ける仕上げ方
- スタッコ仕上げ(セメントに塗料、骨材を混ぜたものを吹き付ける仕上げ方)
- 吹き付けタイル仕上げ(樹脂などの結合材と砂、骨材を混ぜたものを吹き付ける仕上げ方)
- 左官仕上げ(職人がコテを使う仕上げ方)
他には、モルタル塗りを下地に、タイルやレンガ・石を貼って、素材感あふれる外観に仕上げることもできます。
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塗り壁におすすめの塗料は弾性塗料
塗り壁はヒビ割れ(クラック)が起きやすいという特徴もありますので、ヒビ割れに対応するように高弾性な塗料がおすすめです。
高弾性塗料とは、塗料自体がゴムのように伸びる特製がありますので、万が一ヒビ割れが起きても、塗料が伸びてヒビ割れから雨水や結露を侵入させることを予防してくれます。
ただし、高弾性塗料には塗膜が柔らかく汚れが付きやすいというデメリットもあります。
車の往来が活発な場所や土ほこりが立つような場所にある場合は周囲の高弾性塗料で施工した建物などを参考に使用するようにしましょう。
サイディングの特徴
塗り壁に比べて軽いので、建物に大きな負担がかからないので耐震性に優れているという特徴があります。
反面、塗り壁の様な個性的な表情は出しづらい外壁です。
現在普及しているサイディングは、材質の種類から2種類に分類されます。
- 窯業系サイディング
- 金属系サイディング
窯業系サイディング
窯業系サイディングは、主原料にセメント質減量を用いていた状に成形し、養生・硬化させたものです。
施工やメンテナンスが容易で、工期も短縮できるため、現在では住宅の外壁材の主流になっており、住宅外装シェアの約70%以上を占めています。
最近では、光触媒塗装などを施した製品も登場し、雨水で汚れが落ち、長期間メンテナンスをしなくても済むなど、さまざまな特徴をもったサイディングもあります。
そんな窯業系サイディングですが結合剤、補強材、混和材を主原料とし、組成により以下の4つに分類されます。
木繊維補強セメント系サイディング
セメントなどの無機結合材を、木繊維や木片を用いて補強・強化したサイディングです。
かつては、耐火性に乏しいため防火構造が指定されている地域では選択の幅が限られていましたが、最近では防火指定地域でも使用可能な不燃処理を施した製品も多くなってきました。
防火指定地域とは、建築基準法および都市計画法において具体的な規制が定められた地域になります。
木繊維補強セメント系サイディングの施工法は、外壁通気工法が基本となります。
耐水性の高い材料を選べば耐久性は高いですが、定期的な塗り替えと庇(ひさし)を設けるなどの雨対策の工法も大事になります。
なお、庇のリフォームは状態によって決めることが望ましいと言われています。
繊維補強セメント系サイディング
セメントなどの無機結合材を、無機質・有機質繊維を用いて補強・強化したサイディングです。
また、セメント及びケイ酸カルシウムなどの無機結合材を、無機質・有機質繊維を用いて補強・強化したサイディングの繊維補強セメント・カルシウム板系サイディングもあります。
セラミック系サイディング
粘土を焼成させたタイルを用いた材質で、高い質感とセラミックの特徴である耐候性が最大の魅力のサイディングです。
基本成分は金属酸化物ですが、高温熱処理によって焼き固めた焼結体がセラミック系サイディングです。
ALCパネル
軽量気泡コンクリートに鉄筋を入れた材質で、パネル内部に多くの気泡が含まれていることから、通常のコンクリートの4分の1と軽くて、高い断熱性があるサイデイングです。
また、ALCパネルは不燃材料で構成されているため、火災時には有毒なガスの煙を排出することがありません。
鉄骨構造などの外壁に広く使用されている外壁材になります。
金属系サイディング
金属系サイディングは、鉄、アルミ、ステンレス、銅んどの金属から作られ、軽量で施工しやすいという特徴を持っています。
軽量でサビにくいアルミ板、耐久性に優れるステンレス板、銅板に加えて、基材の鋼板にアルミニウム・亜鉛・シリコンからなるメッキを施したガルバリウムごう鋼板なども普及しています。
また、金属系サイディングにイソシアヌレーヌフォームやフェノールフォームなどを裏打ちしたり、ガルバリウム鋼板などに硬質ウレタンフォームやフェノールフォームなどをサンドイッチすることで断熱性能を強化したサイディングもあります。
サイディングにおすすめはシリコン塗料
サイディングにおすすめはシリコン塗料です。
一般的なシリコン塗料の耐用年数は8年~10年とされていますが、この耐用年数がサイディングの耐用年数は7〜8年と同程度になります。
また、サイディングはその種類によって塗料を選んでいくことが大切です。
適さない塗料を塗装してしまうと剥離や塗膜の膨れの原因となってしまいます。
中でも吹き付けのセラミック系塗料とサイディングは相性が悪く、目地部分のコーキングの早期劣化原因になる可能性があります。
耐用年数が10年程度のシリコン塗料を選ぶようにしましょう。
自宅の壁にあった塗料を選びましょう
外壁材ごとに最適な塗料は変わってきますので、自宅の壁にあった塗料を選びましょう。
塗り壁にしてもサイディングにしても一応のメンテナンスの目安は10年程度と言われています。
新築から10年程度経過している外壁や、前の外壁リフォームから10年程度経過しているのであれば外壁塗装を検討してみてもいいかもしれません。
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