現在の日本は3人~4人の核家族が多いので、必然的に35坪~40坪住宅が多くなっています。
外壁塗装の価格は塗装する外壁面積、付帯箇所のなどの総塗装面積と塗料のグレード(樹脂)によって適正価格は決まってきます。
ちなみに40坪住宅の外壁面積(平米)はおよそ160平米です。
40坪住宅の外壁塗装の費用相場は90万~120万です。
ただし、ここ最近では原油価格の高騰や大幅な円安などの影響を受けて塗料や材料費も値上げされて、それにともなって外壁塗装の相場も上がっている状態です。
当サイトが行った費用相場のアンケートや40坪住宅の外壁塗装の費用相場と内訳、実際の見積書などをまとめましたので参考にしていただければと思います。
記事サマリー
外壁塗装の費用相場(40坪)は90万~120万
当サイトが行った『外壁塗装とお金のリアルアンケート』によると、アンケート参加者1,298人のうち25.73%(334人)の方が90万~120万で外壁塗装していて最も多いという結果になりました。
ただ、外壁塗装の場合、使用する塗料のグレード(樹脂)や塗装回数、付帯箇所の塗装面積、修繕箇所などによって価格が変わってきますので、同じ40坪の家でも外壁塗装費用にバラツキがあります。
40坪3階建て住宅であれば塗装面積が広くなるので、120万円に近い費用が相場です。
ちなみに40坪住宅の外壁塗装にかかる工期はだいたい7日~10日です。
自分の家でどのくらいの費用になるのか、塗料のグレードや付帯箇所も踏まえて紹介していきます。
40坪の家の外壁塗装の価格内訳
1階:70.92平米 2階:62.07平米 延床面積:132.99平米(40.83坪)
下記、塗料別の外壁塗装相場表は132.99平米(40.83坪)の延床面積の建物です。
延床面積(のべゆかめんせき)とは、建物各階の床面積の合計のことで、外壁の面積とは変わります。
延床面積を1.2倍すると外壁面積(塗装面積)をざっくり計算することができます。
ウレタン | シリコン | ラジカル制御 | フッ素 | |
---|---|---|---|---|
足場 | 288,000円 | 288,000円 | 288,000円 | 288,000円 |
養生 | 48,000円 | 48,000円 | 48,000円 | 48,000円 |
高圧洗浄 | 48,000円 | 48,000円 | 48,000円 | 48,000円 |
外壁塗装 | 224,400円 | 303,600円 | 330,000円 | 501,600円 |
付帯塗装 | 100,000円 | 100,000円 | 100,000円 | 100,000円 |
諸経費 | 50,000円 | 50,000円 | 50,000円 | 50,000円 |
合計 | 678,000円 | 757,200円 | 783,600円 | 955,200円 |
40坪住宅見積もり例
【54万円】外壁塗装3回塗り(シリコン塗料相場)
足場工事 | 90,000 |
---|---|
飛散防止用メッシュ | 18,000 |
高圧洗浄 | 16,000 |
外壁塗装(下塗り) | 93,000(微弾性フィラー) |
外壁塗装(中塗り) | 108,500(クリーンマイルドシリコン塗料) |
外壁塗装(上塗り) | 108,500(クリーンマイルドシリコン塗料) |
破風板塗装 | 36,900(クリーンマイルドシリコン塗料) |
上裏塗装 | 8,460(カチオン樹脂塗料) |
雨樋塗装 | 46,400(クリーンマイルドシリコン塗料) |
諸経費 | 20,000 |
合計 | 545,760(税抜) |
シリコン塗料で付帯箇所への塗装も破風板(はふいた)、上裏(軒天・庇など)、雨樋(あまとい)など最低限に抑えることで、40坪住宅でも50万円前後の価格にまで抑えることが出来る見積もり例です。
足場も鋼管(単管)足場を使うことで価格を安く抑えることができます。
【87万円】外壁塗装4回塗り(セラミック塗料相場)
架設足場 | 117,630 |
---|---|
高圧洗浄 | 36,615 |
屋根塗装 | 196,980(パラサーモ遮熱塗料、3回塗り) |
外壁塗装 | 368,235(溶剤セラミックシリコン塗料、4回塗り) |
軒天塗装 | 28,625(カチオン型特殊アクリル塗料) |
鼻隠し塗装 | 31,320(2液型溶剤ウレタン塗料) |
雨樋塗装 | 46,665(2液型溶剤ウレタン塗料) |
小庇塗装 | 9,250(カチオン型特殊アクリル塗料) |
雨戸塗装 | 37,800(2液型溶剤ウレタン塗料) |
合計 | 873,120(税抜) |
セラミック配合のシリコン塗料で4回塗り(下塗り、下塗り、中塗り、上塗り)すると全体的な価格も相場より少々高くなります。
セラミックを配合させることで意匠性のある仕上がり(キラキラした外壁など)になるなどのメリットはありますが、耐久性が上がるなどの性能によるプラス材料はありませんのでコストパフォーマンスの観点から言えば悪くなります。
【135万円】外壁塗装4回塗り(フッ素塗料相場)
架設足場 | 132,600 |
---|---|
飛散防止メッシュシート張り | 30,600 |
高圧洗浄 | 55,000 |
バイオ洗浄 | 66,000 |
養生 | 45,000 |
下塗り(外壁) | 91,000(高湿透性プライマー塗料) |
下塗り(外壁) | 91,000(微弾性フィラー塗料) |
中・上塗り(外壁) | 338,000(4フッ化フッ素塗料) |
破風塗装 | 50,400(ウレタン樹脂塗料) |
軒裏塗装 | 50,000(カチオン型NADアクリル塗料) |
雨桶塗装 | 32,500(ウレタン塗料) |
タスペーサー工法(屋根) | 27,000 |
下塗り(屋根) | 51,000(高湿透性プライマー) |
下塗り(屋根) | 51,000(高湿透性プライマー) |
中・上塗り(屋根) | 234,000(4フッ化フッ素塗料) |
合計 | 1,351,100(税抜) |
外壁塗装で最高級と呼ばれているフッ素塗料で4回塗り、屋根もフッ素塗料で4回塗り、それに付帯箇所も入れた外壁塗装の最高級の見積もり例です。
40坪住宅の費用相場よりもかなり高くなりますが、それでも次回のメンテナンス時期は15年~20年後程度になりますし、建物のトータルコスト的に見たら割高にはなりません。
またフッ素塗料の特徴として、親水性が高いので雨で外壁に付着した汚れを洗い流してくれて、綺麗な外壁が長持ちするというメリットがあります。
費用相場は付帯箇所の塗装面積で変わってくる
外壁塗装の費用相場は塗装面積によって上下します。
40坪の家では外壁塗装面積は160平米程度(134平米(延床面積)×1.2(係数))ですが、これに加えて付帯箇所の塗装面積も費用相場に影響してきます。
付帯箇所とは、壁面と屋根以外のベランダ・雨樋・破風・雨戸・軒天・・鼻隠し・換気フード・ポスト・庇(ひさし)などを指します。
注文住宅の場合には、付帯箇所も多くなる傾向にありますので、その分費用相場も高くなります。
屋根塗装の場合と一緒で、この付帯箇所についても外壁塗装と一緒に行う事で経費の削減に繋がりますし、付帯箇所からの雨漏りの事例もありますから、トラブルが発生する前にリフォームしておいたほうがよいでしょう。
特にベランダは雨漏りがよく発生する原因になる箇所になりますので、ベランダに水たまりができている、塗装が剥げているなどの症状がある際には注意が必要です。
塗装面積(平米数)の計算の仕方は別ページにて詳しく紹介していますので、そちらのページをご覧ください。
坪数別の外壁塗装相場表
坪数 | 塗装面積 | 費用相場 |
20坪 | 80平米 | 約40~60万円 |
30坪 | 120平米 | 約60~90万円 |
40坪 | 160平米 | 約90~120万円 |
50坪 | 200平米 | 約120~150万円 |
60坪 | 240平米 | 約150~200万円 |
塗料単価の高騰で外壁塗装の相場が上がっている
塗料 | 単価 | 前年比 |
アクリル樹脂系(常温乾燥型) | 2,495円 | 105.6 |
エポキシ樹脂系 | 4,265円 | 105.3 |
ウレタン樹脂系 | 8,408円 | 106.8 |
エマルションペイント | 6,213円 | 103.6 |
水性樹脂系塗料 | 5,743円 | 132.2 |
さび止塗料 | 859円 | 112.2 |
昨今の木材価格の高騰、物流コストの上昇、原油・ガソリン価格の高騰とともに塗料単価も高騰しています。
上記の表は経産省の確報(2023年5月)のデータから外壁塗装に使用される事が多い塗料の単価と前年比をまとめたものですが、すべての塗料で単価指数が前年比で増加しています。
特に外壁塗装で人気の水性樹脂系塗料が高騰しています。(前年比132.2)
また塗料以外でも職人の人件費、コーキング剤、刷毛やローラーなどの道具も高騰しています。
そのため外壁塗装の費用相場も年々上がってきている現状です。
外壁塗装が相場よりも高くなるケース
外壁の劣化が進んでいる場合
外壁の劣化が進んでいる場合には、塗装に加えて補修の作業が必要になりますので価格は相場よりも高くなります。
具体的な補修作業では、ひび割れに対するコーキング代、サビが進行している場合にはケレン作業代が必要です。
また、ひびから雨漏りが発生しているケースでは最悪の場合、基礎が腐っていたり、断熱シートがカビだらけになっている場合もあるので、基礎の補修代や外壁の張り替えなどの大掛かりな費用が加算されることもあります。
結局は定期的な外壁塗装が一番安全でコスト的にも抑えられます。
ちなみにコーキングの費用相場は約900~1,200円/平米と、古いコーキング撤去代の費用相場は1万円~3万円です。
ハウスメーカーに外壁塗装をお願いした場合
ハウスメーカーで新築された方は外壁塗装もハウスメーカーでとお考えかと思いますが、ハウスメーカーの外壁塗装は相場よりも3割ほど高くなります。
ハウスメーカーで40坪住宅を外壁塗装すれば、費用相場はだいたい120万円程度です。
これは単にハウスメーカーが高額な価格を請求しているというわけではなく、4回塗りを徹底していたり(通常は3回塗り)、高機能な塗料を使っていたりするのが主な理由です。
ハウスメーカーの外壁塗装は120点を提案してくるリフォームです。
費用やコストパフォーマンスを重視する方には、工務店や外壁塗装専門業者をおすすめします。
外壁塗装に新築同様のリフォームを望まれる方にはハウスメーカーでの外壁塗装をおすすめしますが、必要最低限の外壁塗装でいいという方には地域の塗装専門業者をおすすめします。
ただ一点、大手ハウスメーカーの新築住宅には10年間の瑕疵保険(かしほけん)が付与されていますので、10年未満に外壁塗装を検討する方はハウスメーカーで外壁塗装を、10年経過後は瑕疵保証が切れますので地域の専門業者も検討できます。
ちなみに、ハウスメーカーでの外壁塗装は下請けによる施工になりますので、中間マージンが発生します。
下請けを使う業者は費用相場よりも高くなる
外壁塗装は営業会社と施工会社が違う、いわゆる下請けが当たり前の業界です。
下請けを使う業者は、当然ですが自社で施工を行う会社に比べて中間マージン(費用の20%~30%)が発生するぶん費用相場は高くなります。
下請けを使う業者は、施工は違う会社が行うことをマイナスポイントになることだと理解しているため、提案時には伝えてくれません。
こちらから下請け有無の確認をしてください。
相場通り、もしくは相場よりも安く外壁塗装を行いたい方は自社で営業から施工、アフターサポートまでを一貫して行っている業者にお願いすることをおすすめします。
悪徳業者にお願いしてしまった場合
悪徳業者は一般的な相場よりも高く請求してくるので注意が必要です。
ひどい場合だと相場の倍などで請求してきます。
注意が必要なのは、見積書では値引き金額を記載して、値引きした額を他の工程に上乗せして全体の価格を調整しているケースがあります。
外壁塗装はトラブルの多い業界でもありますので、地域の優良業者で検討するようにしてください。
外壁塗装費用相場まとめ
外壁面積、付帯箇所のなどの総塗装面積と塗料のグレードによって適正価格は決まってきます。
また下請けを使う業者も相場より高くなりやすいです。
- 見積もり総合計が90万円~120万円(塗料により適正価格は変わる)
- 足場代は25万円~30万円
- 40坪の家の塗装面積の基準は160平米程度
- 下請け使用はあるか
- 費用相場は年々上昇傾向にある
外壁塗装の費用相場は40坪住宅で90万~120万程度です。
ただし、ハウスメーカーによる外壁塗装や修繕箇所が多い建物、悪徳業者にお願いしてしまうなどすると相場よりも高くなることもあります。
ちなみに値引き交渉も外壁塗装費用を下げるための有効な手段です。
外壁塗装の値引きの相場で言うと10万円程度ですが、最低でも端数のみでも値引き交渉するのがおすすめです。
なお、塗料単価や道具・職人の人件費などが高騰していることから年々外壁塗装の費用相場も上昇傾向にあります。
検討中の方は早めの外壁塗装がコストパフォーマンス的に見ておすすめです。
ただし外壁塗装の価格は業者によってさまざまですので、今回の40坪住宅の費用相場を参考にしつつ、価格比較のために必ず数社から(3~5社)見積もりを取り寄せて比較検討してください。
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