屋根のチェックポイント

屋根のチェックポイント
屋根は建物の中でも特に紫外線、雨、風の影響を受けている部分で、劣化しやすい箇所でもあります。

入念にチェックすべき場所は、屋根の一番高い場所である『棟』の部分や、異なる屋根面がつながる場所のため弱点となりやすい『隅』や、水の通り道となっている『谷』です

谷部分には金属板などの下地を使っているので、屋根材だけでなく下地の痛みがあるかどうかもチェックするようにしましょう。

建物の印象は屋根で決まるところも大きく、屋根が傷んでいると建物全体が痛んでいる印象を持たれてしまいます。

住環境の快適さは屋根に依存するところも大きく、それ故にこまめなメンテナンスやリフォームが必要となります。

屋根リフォームの目安、種類、屋根材ごとの特徴とおすすめの塗料をまとめましたので、参考にしていただければと思います。

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屋根材別リフォーム目安表

屋根材を選択すると、その屋根材の特徴をまとめたページがご覧になれます。

屋根材 目安ポイント
金属系屋根 トタン
  • 屋根の一部または全体が錆びている
  • 塗料が剥がれている部分がある
  • 屋根材が浮いたり、波打ったりしている
  • 屋根全体が色あせていて変色している
  • 屋根材を手で触ると白い粉が付く(チョーキング)
  • 雨の時や強風時に金属音がし、屋根材が飛びそうになっている
  • 釘が抜けていたり、抜けそうになっている
ガルバリウム
スレート系屋根 カラーベスト
  • 釘が抜けていたり、抜けそうになっている
  • 屋根材が剥がれて下地が出てきている
  • 屋根全体の塗装の剥がれ、変色がある
  • 軒先や棟板金が飛びそう、または錆がある
  • 屋根材の表面にコケやカビが発生している
  • 屋根材の一部が色あせしていて変色が目立つ
  • 屋根材がひび割れていたり、割れてしまっている
  • 屋根材を手で触ると白い粉が付く(チョーキング)
  • 屋根材が浮いたり、波打ったりしている
コロニアル
瓦系屋根 釉薬瓦(陶器瓦)
  • 瓦が割れている
  • 瓦がずれている
  • 棟の部分の漆喰が崩れている
  • 防水塗料が剥がれていて、色あせや変色している
  • 築30年以上経過している
セメント瓦
アスファルト系屋根 アスファルトシングル
  • 表面の石粒が剥がれている
  • 屋根材が浮いたり、波打ったりしている
  • 表面が割れている
  • 屋根材の表面にコケやカビが発生している

粘土系屋根材

粘土系屋根材

特徴

粘土系の屋根は日本家屋の特徴的な屋根材として古くから使われてきました。

日本の風土にも適していて耐用年数も50年以上と極めて高いのが特徴です。

また、断熱性や遮音性にも優れていて機能性も合わせ持つ屋根材です。

ただ、その分1枚1枚の価格は高いです。
その為、暴風時などで瓦が破損してしまうと高額の費用が必要になるなどのデメリットもあります。

代表的な粘土系瓦

  • 釉薬瓦(ゆうやくがわら)
  • いぶし瓦
  • 素焼瓦
  • 練込瓦
  • 窯変瓦(ようへんがわら)

粘土系の屋根を総じて『和瓦(わがわら)』などと言ったりもします。

波打つ形が代表的ですね。

おすすめ塗料

  • トウキマイルド(特殊2液型シリコン塗料)
  • 新いぶしコート(特殊2液型シリコン塗料)
  • マイティーシリコン(特殊2液型シリコン塗料)
  • タフグロスコート(超耐候シリコンクリヤー)

粘土系屋根材は、強度がとても高いので基本的には塗装の必要はありません

ただ、色は当初よりも薄れていきますしカビや藻なども付着します。(粘土系屋根のアジとも言えます)

また、塗装によって屋根の保護にもなるので上記で挙げた粘土系屋根材専用の塗料を使って保護してあげるとより屋根にとって親切ですね。

しかし、粘土系屋根の塗装はとても難しく職人自体も慣れていないケースも多いのが現状です。

その為、十分なケレン作業(瓦に付着した汚れやカビなどをタワシやサンドペーパーなどで綺麗にする作業)を怠ってしまったり十分な乾燥を見誤ったりしてしまい、塗装のはがれに繋がることもあります。

粘土系屋根材の塗装を検討される方は、実績の十分ある業者に相談するようにしましょう。

セメント系屋根材

セメント系屋根材

特徴

セメント系屋根材は、セメントで形を整えて塗装で仕上げた瓦になります。

粘土系屋根材には及びませんが、耐久性も高いのが特徴です。

重量的には粘土系屋根材とほぼ同じですが、塗装で仕上げている為、10年程度で塗装は剥がれてヒビ割れも起こしてきます。

その他、遮音性、遮熱効果、防音効果に優れている屋根材です。

代表的な屋根

  • モニエル(セメント瓦)
  • プレスセメント瓦
  • コンクリート瓦

セメント系屋根材は粘土系屋根材と比べると様々な形があります。

施工業者にとっても住宅に合わせた瓦が提案できるので施工性も高いですね。

おすすめ塗料

セメント系屋根材の耐用年数はおよそ30~40年とされていますが、塗装については15年ほどを目安に塗り替えを行うと屋根が長持ちすると言われています

セメント系屋根材も1枚1枚の価格は高いので完全に劣化して割れてしまう前に塗装によって保護してあげるほうが経済的です。

なお、痛みの激しいセメント系屋根材には、浸透性・素地補強効果の高い2液型エポキシ系シーラーをおススメします。

スレート系屋根材

スレート系屋根材

特徴

スレート系屋根材の特徴は、軽くて価格も高くもなく安くもなく、耐久性もそこそこありますので現在の日本の屋根ではシェアはトップの屋根材になります

そしてスレート系屋根材は素材別に大きく3つに分類されます。

  • 天然スレート(粘土板岩(ねんどばんがん)を加工した素材)
  • 薄型化粧スレート(セメントに繊維素材を混ぜた素材)
  • 平波スレート(セメントと補強繊維を混ぜた素材)

このうち、一般住宅として使用されるのは天然スレートと薄型化粧スレートで、平波スレートは工場や倉庫で使われることが多い屋根材です。

スレート系屋根材は見た目的にも重厚感がありますし、人気なのも特徴です。

ちなみにスレート系屋根の塗装ではタスペーサーを使った縁切り(ふちぎり・えんきり)が行われます。

縁切りとは、屋根の塗装をした際に、屋根材の重なっている部分が塗料で塞がってしまわないように、カッターやヘラなどで隙間を作ってあげる作業です。

代表的な屋根

  • 雄勝スレート(天然スレート)
  • コロニアル(薄型化粧スレート)
  • フルベスト(薄型化粧スレート)
  • セイバリー(薄型化粧スレート)
  • ニューウェーブ(平波スレート)
  • かわらU(平波スレート)

住宅用ではコロニアルやフルベストなどの薄型化粧スレートが特に人気のセメント系屋根材です。

おすすめ塗料

  • ファインパーフェクトベスト(ラジカル制御形)
  • ファイン4Fベスト(フッ素樹脂)
  • 快適サーモSi(アクリルシリコン樹脂)
  • ファインUVペスト(ウレタン樹脂)

セメント系屋根材の塗り替えはだいたい7~10年が理想とされています

スレート系屋根材は耐用年数のことも考えて、塗料を選ぶようにしましょう。

金属系屋根材

金属系屋根材

特徴

金属系屋根材は、軽くて防水性に優れているのが特徴の屋根材です。

しかしその反面、少し見た目がちゃっちく見えてしまうのもタマニキズです。

新築時の金属系屋根はとってもカッコいいんですが、年月が経つにつれて塗装の剥げやサビなどが目立ちます。

価格は他の屋根材と比較すると安いので、人気も高くメンテナンスコストも安いです。

金属系屋根材は扱いやすい反面、細目なメンテナンスが必要な屋根材になります。

代表的な屋根

  • ジンカリウム鋼板
  • ガルバリウム鋼板
  • 瓦棒
  • トタン
  • 銅板

金属系屋根材の塗り替え周期は、10年程度が理想とされています

このうち住宅屋根によく使用されるのはジンカリウム鋼板とガルバリウム鋼板になります。

ガルバリウム鋼板は金属系屋根材のデメリットの一つされるサビやすさを、アルミニウムや亜鉛やシリコンでサビから守ってくれます。

加工しやすいのも特徴で屋根の他に、雨樋や外壁などでも使用されます。

ちなみにトタンは倉庫や工場、銅板は寺院などで使用されることが多い屋根材になります。

おすすめ塗料

  • デルニエX
  • ダイナロックⅢ(ウレタン塗料)
  • ハイパーユメロック(アクリルシリコン樹脂塗料)
  • ファインSi(アクリルシリコン樹脂塗料)
  • ルーフスターF(フッ素樹脂塗料)
  • シャネツロック(アクリルシリコン樹脂塗料)

金属系屋根材は、サビも気にしてケレン作業も徹底して行う必要があります。

またサビのひどい部分には、増し塗りを行う必要もあります。

アスファルト系屋根材

アスファルト系屋根材

特徴

アスファルト系屋根材は、最近になって日本で流行っている防水シートが仕上げ材になった屋根材でほとんどが海外からの輸入品になります。

無機質繊維の基材をアスファルトで塗覆し、表面に細かい砂利を付着させて着色した薄板状の屋根材になります。

アメリカではおよそ80%以上の住宅屋根がアスファルト系屋根材になります。(現在の日本ではおよそ2%程度)

ただ、メリットが多い屋根材で価格の割に耐久性も高くコストパフォーマンスに優れいているのが特徴です

また、1枚1枚が重なったような模様になるので、屋根がすごく華やかになるのも特徴です。

ただ、まだまだ日本では実績の少ない屋根材で扱っている業者自体が少ないです。

屋根の吹き替え(カバー工法)でも使用されることがあります。

代表的な屋根

  • アスファルトシングル
  • ロフティ
  • アルマ
  • リッジウェイ
  • オークリッジスーパー

このうち日本の住宅屋根で使われているのは、焼成形色砂を仕上げにしたアスファルトシングルになります。

アスファルト系屋根材の耐久性が10~20年とされているのはアスファルトシングルの耐久性で、アスファルトシングルのハイグレード素材ロフティでは25年の耐久性があるとされています。

おすすめ塗料

  • 水系ナノシリコン(シリコン樹脂塗料)

アスファルト系屋根材の塗り替え周期の目安は10年ほどになります

油性塗料を塗装すると、素材が溶けてしまいますので必ず水性塗料を使うようにしましょう。

おすすめは水谷ペイントが製造販売している水系ナノシリコンのツヤ消しになります。

色味も29色あり、カスタムメイド(注文生産)のカラーもあるので、アスファルト系屋根材らしいオシャレな屋根に仕上げてくれます。

屋根材別メンテナンス価格の目安

屋根材別メンテナンス価格の目安
屋根材によってメンテナンスにかかる価格は変わってきます。

屋根リフォームの価格で言えば屋根塗装によるメンテナンスが一番安く、だいたい1㎡2,000円~4,000円の範囲になります

ただ、屋根の状態によっては塗装によるメンテナンスが困難なケースもあり、その際には屋根の葺き替えとなり価格も高くなってしまいます。

屋根のメンテナンス費用を節約しようと定期的なメンテナンスをしないことで、結局は屋根材が傷んでしまいます。

特にスレートや金属系の屋根は耐久性の面で粘土系の屋根材よりも劣る部分がありますので、定期的なメンテナンスが必要になります。

屋根面積の求め方

平面図を使った屋根面積の求め方

立面図を使った屋根面積の求め方
屋根塗装の価格は屋根の面積(㎡)×塗料価格で決まります。

屋根面積の求め方はいくつかありますが、代表的なのは平面図や立面図を使った求め方になります。

最近では、塗装前の実測にドローンが使われるなど屋根に上らずとも計測できるようにもなっていますので、当日に塗装費用の計算をしてくれるようにもなっています。

ちなみに一般的な建物(40坪2階建て)であれば屋根塗装の相場は30万円~40万円程度になります。

詳しい屋根面積の求め方はについては別ページで詳しくまとめましたので、そちらのページをご覧ください。

太陽光発電が設置している屋根は屋根のフチだけ塗装する

太陽光パネルの下は劣化しない
太陽光パネルが屋根に設置してる場合の屋根塗装は基本的には必要ありません。

これは屋根の劣化の原因が紫外線、雨、風のため、太陽光パネルが屋根を保護してくれるので、太陽光パネルの下の屋根はほとんど劣化しないからです。

その為、屋根のフチだけの塗装になり、その分費用も安く抑えられます。

パネルを脱着して屋根を塗装すると、太陽光発電のメーカー保証が切れる可能性があるため、おすすめしません。

それでも、太陽光パネルを取りはずして塗装をするのであれば、太陽光発電に関しても施工実績のある業者に脱着をお願いするようにしましょう。

ちなみに、太陽光パネルはシートによって養生されてしまうので屋根塗装期間中は発電量が低下することは頭に入れておきましょう。

屋根リフォームと一緒に外壁塗装も行う

足場代の計算方法
足場架面積×平米単価

屋根リフォームと外壁塗装を一緒に行う事で足場代の節約となります。

一般的な建物(40坪2階建て住宅)であれば足場代は20万円~30万円かかってきますが、外壁塗装を同じタイミングで行う事で足場代を削減することができます。

また、業者との打ち合わせ回数を減らす事ができたり、近隣への配慮などのメリットもあります。

一度に支払う費用は大きくなってしまいますが、建物のトータルコストという観点からはお得になります。

まとまった資金が手元にない場合には、リフォームローンを活用することをおすすめします。

塗装で対応できない場合には屋根交換

屋根の手入れを何十年もしていない状態だと、瓦や下地まで傷んでいて塗装による手入れが行えないケースもあります

その際には屋根を交換する『重ね葺き(カバー工法)』や『葺き替え』によるリフォームとなります。

『重ね葺き(カバー工法)』や『葺き替え』によるリフォームは塗装と比べると価格は高くなります。

屋根を交換する際には、屋根の形と材料がポイントとなります。

雨漏りの原因が屋根の形状によるところであれば、屋根交換を機に屋根の形状を変更することも可能です。

また、屋根材料によって耐震性、耐久性、断熱性、防音性も変わってきます。

屋根はこまめに点検しましょう

屋根リフォームのポイント
  • 足場の設置費、既存撤去費がかかるため、外壁のリフォームも一緒に行えないか検討する
  • 屋根の状態によっては塗装によるメンテナンスはできない
  • 塗料のグレードによって耐用年数は大きく違う

屋根のリフォームをするきっかけで雨漏りなどの不具合が発生してから行うという方がとても多いですが、不具合が目に見える形で発生しているケースでは、かなり費用も高くつく傾向にありますのでおすすめしません。

また、費用だけでなく大規模なリフォームでは生活にもある程度の制限(騒音、職人の出入り、足場の設置)が加わりますのでストレスもかかります。

出来れば、こまめに点検して外壁塗装と一緒に手入れしてしまうのがおすすめです。

屋根のメンテナンスを外壁塗装も一緒に行うと、足場代の節約になります。

屋根も外壁同様に定期的に手入れをしてやって、できれば同時期に行うことをおすすめします。

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