記事サマリー
1液型と2液型塗料とは
1液型塗料とは、主材と硬化剤が最初から一緒になっている塗料です。
2液型塗料とは、主材と硬化剤が別々になっている塗料です。
塗料の分類の仕方には、グレードによるもの(アクリル、ウレタン、シリコン、ラジカル制御型、フッ素)と塗料を水で希釈するのか溶剤で希釈するのかの水性、油性の分類、さらに主材と硬化剤が別になっている1液型と2液型の分類方法があります。
一般的なのはグレードによる分類から枝分かれして、水性か油性を選んで、1液型か2液型かを最終的に選ぶという具合です。
1液型と2液型というのは塗料の分類の仕方になりますが、一昔前までは主材と硬化剤が別々になっている2液型しか存在しませんでしたが、後述する2液型のデメリットの面を補うべく既に硬化剤が適量混ぜられている1液型が登場しました。
それぞれにメリット、デメリットありますので、建物に合った塗料を選ぶようにしましょう。
1液型と2液型塗料比較表
塗料の種類 | 価格 | 作業の手間 | 耐久性 | 塗れる箇所 | 保管性 |
1液型 | 安い | 手間が少ない | 短い |
| 保管できる |
2液型 | 高い | 撹拌の手間がある | 長い |
| 保管できない |
価格を抑えたい人は1液型塗料がおすすめ
1液型は2液型と比較して価格がおよそ1割ほど安いので、塗装費用を抑えることができます。
また、その日のうちに塗料を使いきれなくても次の日に塗料を使う事ができるので経済的という特徴もあります。
これは1液型塗料には可使時間の制限がないためです。
可使時間とは、科学的反応によって塗料が硬化し始めるまでの時間を言います。
ただ、1液型は塗れる箇所が限られているため、外壁材によっては塗れない箇所も出てきます。
外壁材に塗れない箇所がある場合には、1液型と2液型を一緒に使う事になり、塗料缶を無駄なく使う事が難しくなるため、逆にコストが膨らむ可能性があります。
外壁材に塗れない箇所がある場合には、2液型で統一したほうが安く上がる可能性が高いです。
塗膜を長持ちさせたい人は2液型塗料がおすすめ
そのため、塗膜は非常に硬くて耐久性があるのが特徴です。
1液型と比較すると2液型のほうがおよそ3年ほど長持ちすると言われています。
ただ、可使時間が短いので作った塗料を保管することはできません。
可使時間は塗料や気温によっても変わります。
一般的に、気温が低くなるほど可使時間は長くなります。
1液型と比較すると価格は少々高くなりますが、耐用年数が長いので建物のトータルコストという観点で見るとお得です。
ただ、主材と硬化剤の撹拌作業は業者にはかなり手間となる作業であるため、職人によっては嫌がる人も出てきます。
職人によって正確に撹拌が行われないと適切な塗装が行えないので、塗膜の早期劣化に繋がってくるというデメリットもあります。
特に少量の2液型塗料を作る場合には、重量計算が面倒です。
ちなみに、2液型のクリーンマイルドシリコンでは以下のようです。
主材(kg) | 13.5 | 9.0 | 4.5 | 0.9 | |
硬化剤 | 硬質タイプ | 1.5 | 1.0 | 0.5 | 0.1 |
弾性タイプ | 2.5 | 1.7 | 0.83 | 0.17 | |
シンナー量(kg) | 0~2.7 | 0~1.8 | 0~0.9 | 0~0.18 |
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屋根塗装は2液型がおすすめ
出来れば屋根の塗装は2液型をおすすめします。
屋根は建物の中でも一番太陽光や雨、風の影響を受けている劣化の進み具合が速い箇所になりますので、耐久性に勝る2液型塗料で塗装すると建物保護の観点からよいでしょう。
外壁と屋根塗装を一緒のタイミングで行う事で足場代などの費用が削減できるなどのメリットがあります。
外壁と屋根の劣化具合を揃えるという意味で塗料のグレードを同じにしたり、屋根と外壁で1液型と2液型を使い分けるなどするとさらに建物にとって優しくなりますね。
塗装する建物の状態や環境によって1液型・2液型を決める
塗料の種類 | メリット | デメリット |
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1液型 |
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2液型 |
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1液型と2液型塗料の性能や使い勝手について比較しましたが、どちらのが良いという話ではなく、塗装する建物の状態や環境によって使い分けることが大切です。
2液型は撹拌や重量の計算などの作業も入ってくるため、より業者選定には注意する必要があります。
ちなみに、最近の傾向から行くと1液型塗料を使った塗装が増えてきています。
これは1液型の塗りやすさだったり、速さだったりが評価されているためです。
まとめると、屋根は2液型、外壁は1液型で仕上げるというのがおすすめです。
#外壁塗装 #屋根塗装 #塗料