外壁塗装のフッ素塗料メリット・デメリット

フッ素塗料とは、顔料(定着剤、着色剤など)にフッ素樹脂が配合された結合力が非常に強い塗料の事です。

外壁塗装で使用する塗料の中で最高級と言われている塗料がフッ素塗料になります。

価格は他の塗料と比較すると高いですが、その分耐久性に優れいているので建物のトータルコストを計算できる方にはおすすめの塗料です。

フッ素塗料のメリット・デメリット、おすすめフッ素塗料をまとめましたので参考にしていただければと思います。

フッ素塗料のメリット・デメリット

フッ素塗料の特徴
  • 非常に耐久性に優れている
  • 綺麗な外壁を長持ちさせられる
  • カラーバリエーションが豊富

フッ素塗料とは、顔料とフッ素樹脂が配合された塗料になります。

外壁塗装で使用される塗料としては最高級グレードになります。

フッ素塗料の主な特徴としては上記3点です。

他塗料とは違う特徴もありますので、メリット・デメリットあわせて一つずつご説明します。

耐用年数が長くトータルコストを削減できるメリット

フッ素塗料特徴
フッ素塗料特徴
フッ素塗料が使われている主な建物
  • スカイツリー
  • 新宿センタービル
  • 六本木ヒルズ
  • パシフィコ横浜

フッ素塗料は顔料にフッ素樹脂が配合された塗料ですが、フッ素樹脂が原子間の結合力が非常に強いので塗膜の高耐久になるのがメリットです。

一般的に、フッ素塗料の耐用年数は15~20年とされていて、現在主流となっているシリコン塗料の10年と比較すると、およそ1.5倍もの耐久性がある塗料です。

また、塗料劣化の主な原因は紫外線、雨、風になりますが、これらの自然環境に対する劣化にも結合力が強さから守ってくれます。

高い耐久性は日本を代表される建造物にフッ素塗料が使われている事でも証明されています。

特に定期的な手入れが難しい高い建物で高い耐久性を維持しているという点もフッ素塗料のメリットで、フッ素塗料が信頼されている証でもあります。

綺麗な外壁を長持ちさせられるメリット

フッ素塗料で外壁塗装した建物は綺麗な状態が長持ちするメリットがあります。

フッ素塗料には、カビの発生を抑制させる防カビ性、防藻性の作用も期待できます。

当たり前ですが外壁にカビや藻が発生してしまったら、綺麗な外壁が台無しになります。

またカビや藻は一度発生すると、どんどん繁殖する性質があります。

これはフッ素塗料が持つ透湿性(住宅内部の湿気を外に排出する性質)が持つ機能ですが、これにより湿気や結露の抑制効果が期待できるためです。

また最近のフッ素塗料は、親水性(水に馴染む性質)に優れた塗料も多いので、雨水と一緒に外壁に付着した汚れを洗い流してくれる効果も期待できるようになりました。

カラーバリエーションが豊富で選択肢が多いメリット

フッ素塗料は、同じように機能性塗料である断熱塗料ガイナと比較するとカラーバリエーションが豊富なのも特徴の一つです。

ガイナでは標準色が52色ですが濃い色が選択できません。

しかし、フッ素塗料では、濃い色から選ぶことが出来ます。

ただ、フッ素塗料につや消しはありませんので、仕上がりには多少のつやが発生します。(7分つや、5分つや、3分つやから選べます)

フッ素塗料は業者のスキル・実績が必要(デメリット)

フッ素塗料のダメな提案例
  • モルタル外壁にフッ素の弾性塗料を使わない提案
  • 築30年以上の建物にフッ素塗料を提案
  • むやみに旧塗膜(フッ素塗料)に違うグレードの塗料を提案

フッ素塗料は、塗膜が劣化しづらいのがメリットではありますが、次回のリフォームする際には、この古い塗膜をしっかりと落とさないと、その上からいくら高機能なフッ素塗料を塗装しても早期の剥がれに繋がってしまうというデメリットがあります。

塗装前の高圧洗浄、下地のケレン作業をしっかりと行う事がポイントになります。

また、フッ素塗料に慣れていない業者だと外壁材と合わないにも関わらずフッ素塗料をすすめてきたりもするので注意が必要です。

フッ素塗料をあまり使った実績がない業者だと、以前の塗料と今回提案する塗料のひび割れなどの不具合事例が多いことも業者の知識が薄いことが考えられます。

業者選定に注意を払わなければいけないのはフッ素塗料のデメリットです。

特にフッ素塗料の場合には、次回に塗る塗料は限られてしまうので、フッ素塗料が持つ特徴をよく理解した業者の選定が必要になります。

ケレン作業とは、塗装する面に対して塗料の密着を良くするために行う作業全般を言います

主に金属・木材・窯業(ようぎょう)系サイディングに施しますが、コンクリートやモルタルに施すケレン作業もあります。

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フッ素塗料の価格相場(単価)は3,800円~4,800円/㎡

※3回塗りの合計

3,800円~4,800円/㎡

外壁塗装の価格は、塗装面積×塗料単価+足場代+諸経費で計算されます。

他の種類の塗料と比較すると1.5倍ほど高くなります。

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フッ素塗料の外壁塗装がおすすめの建物

フッ素塗料は非常に耐久性、耐候性に優れている為、新築から塗り替え一回目の時には特におすすめしたい塗料です

フッ素塗料は、高機能ゆえに高価というデメリットも併せ持つので一般的な建物にはコストパフォーマンスの観点からふさわしくないという意見もありますが、建物をライフサイクルコスト(生涯費用)で考えた時には、細めに手入れするよりも安くなります。

一昔前のフッ素塗料は固くて一般的な住宅に塗装すると地震などによってヒビ割れの原因となることもありましたが、最近では弾性塗料も生産されているので、その点は安心してよいでしょう。

おすすめフッ素塗料一覧

塗料名をタップすると、その塗料の詳細がご覧になれます。

ファイン4Fセラミック
ファイン4Fセラミックの口コミ・評判
メーカー日本ペイント
耐用年数15年~20年
単価3,800円~4,300円
つやつや有り
7分つや有り
5分つや有り
3分つや有り
ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆
希釈剤塗料用シンナー
塗装方法刷毛(はけ)/ローラー/吹付け
乾燥時間3時間以上
適用下地セメント素地(コンクリート・モルタル)/金属(鉄面・ステンレス・アルミ)/硬質塩ビ/FRP
注意事項『3~7分つや有り仕上げ』の場合、上塗りの1回目に『つや有り』、2回目に『3~7分つや有り』をご使用ください。

蓄熱されやすい建材(軽量モルタル、LC、窯業サイディング、発泡ウレタン使用建材など)を使用した『高断熱型外壁』で、旧塗膜が弾性リシン、弾性スタッコ、アクリルトップなどの場合、塗り替え段階ですでに旧塗膜が膨れていることがあります。そのまま塗装すると膨れがさらに拡大する可能性がありますので、完全に除去してください。

また『高断熱型外壁』に塗装する場合は、蓄熱、水分、下地の状態、塗装環境など複数の条件が重なることで、建材の変形、塗膜の膨れ、はく離が生じることがあります

ファイン4Fセラミック塗料を使った方の評判・価格内訳・特徴などさらに詳しい内容は下記ページにまとめましたのでご覧ください。

⇒ ファイン4Fセラミックの評判【日本ペイント】

クリーンマイルドフッソ
クリーンマイルドフッソの口コミ・評判
メーカーエスケー化研
耐用年数15年~20年
単価4,200円~4,800
つやつや有り
7分つや有り
5分つや有り
3分つや有り
ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆
希釈剤水道水
希釈剤塗料用シンナー
塗装方法刷毛(はけ)/ウールローラー/エアスプレー
乾燥時間吹付/ローラー/刷毛
適用下地コンクリート/セメントモルタル/ALCパネル/スレート板/GRC板/押出成形セメント板/各種サイディングボード/各種旧塗膜(活膜)/鉄部/亜鉛メッキ鋼/アルミニウム/ステンレスなどの金属
注意事項上塗りにイエロー、レッド、ブルー、グリーン系など、彩度の高い色目を塗装する場合は、隠ぺい性を高めるため、隠ぺい性の良い共色であらかじめ塗装を行ってください。

艶調整品(艶有り以外の7分艶、5分艶、3分艶)は、被塗物の形状、膜厚や色目、塗回数、希釈率の差などにより、実際の艶と若干異なって見える場合があります。特に、刷毛・ローラー塗装時に塗継ぎ箇所などで艶むらを生じやすい傾向があります。

塗膜の膨れ、剥がれ、白化につながる場合がありますので、著しく結露が生じるような場所での使用は避けてください。

クリーンマイルドフッソ塗料を使った方の評判・価格内訳・特徴などさらに詳しい内容は下記ページにまとめましたのでご覧ください。

⇒ クリーンマイルドフッソの評判【エスケー化研】

ルミステージ
ルミステージの口コミ・評判
メーカーAGCコーテック
耐用年数15年~20年
単価4,200円~5,500円
つやつやあり、半つや、つや消し
ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆
希釈剤水道水
希釈剤水道水
塗装方法刷毛(はけ)/ウールローラー
適用下地モルタル/RC/ALC
仕上げクリヤー/エナメル/完全艶消し/土壁調/セラミック調

ルミステージ塗料を使った方の評判・価格内訳・特徴などさらに詳しい内容は下記ページにまとめましたのでご覧ください。

⇒ ルミステージ塗料の評判【AGCコーテック】

サンフロンUV
サンフロンUVの口コミ・評判
メーカーロックペイント
耐用年数18年以上
単価2,900円
つやつや有り
7分つや有り
5分つや有り
3分つや有り
ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆
希釈剤塗料用シンナー
塗装方法刷毛(はけ)/ウールローラー/エアスプレー
乾燥時間工程内:3時間以上
適用下地コンクリート/モルタル/窯業サイディング/鉄・非鉄金属部/木部/FRP/硬質塩ビ
注意事項塗色が濃色の場合、塗膜を強くこすると色落ちすることがありますので注意してください。

旧塗膜が弾性系の塗膜(弾性リシン、弾性スタッコ)やアクリル樹脂エナメルなどの場合、すでにふくれが発生している場合があります。
そのまま塗装するとふくれが拡大することがありますので、ふくれ箇所は完全に除去してください。

蓄熱されやすい建材(軽量モルタル、ALC、窯業系サイディング、その他断熱性が付与された建材など)を使用した高断熱型住居の外壁を塗装する場合、状況により蓄熱、水分、下地の状態、塗装環境など複数の条件が重なることで、素地の変形、塗膜のふくれ、はがれなどが発生する場合があります。

サンフロンUV塗料を使った方の評判・価格内訳・特徴などさらに詳しい内容は下記ページにまとめましたのでご覧ください。

⇒ サンフロンUVの評判【ロックペイント】

スーパーSDクリヤーF-JY
スーパーSDクリヤーF-JYの口コミ・評判
メーカーアステックペイント
耐用年数18年程度
単価4,000円~4,500円
つやつや有り
5分つや有り
希釈剤塗料用シンナー
塗装方法刷毛(はけ)/ローラー
乾燥時間工程内:4時間以上
最終養生:24時間以上
適用下地窯業系サイディング
注意事項5分艶の2回塗り施工は控えてください。艶調整剤の偏りによる艶ムラ及び白ぼけ現象の発生が懸念されます。

凹凸のある下地への5分艶の施工では、凹凸に塗料が溜まり、艶を強く発現することがあるため、溜まったところは、刷毛で塗り広げてください。

5分艶の施工では、塗り継ぎや補修で艶ムラが出やすいので、面を切って通しで塗装してください。

チョーキングの発生が著しい場合は施工不可となります。

スーパーSDクリヤーF-JY塗料を使った方の評判・価格内訳・特徴などさらに詳しい内容は下記ページにまとめましたのでご覧ください。

⇒ スーパーSDクリヤーF-JYの評判【アステックペイント】

水系パワーフロン
水系パワーフロンの口コミ・評判
メーカー水谷ペイント
耐用年数12年~16年
単価4,200円~4,600円
つやつや有り
希釈剤水道水
塗装方法刷毛(はけ)/ウールローラー/エアスプレー
乾燥時間工程内:2時間以上
最終養生:12時間以上
適用下地化粧スレート/波形スレート/プレスセメントがわら/乾式洋瓦(モニエル瓦・スカンジア瓦)
注意事項日本瓦・ゆうやく瓦への塗装は避けてください。

新しい住宅屋根用化粧スレート(無機塗膜塗装仕様)への塗装は、はじく場合がありますので避けてください。

水系パワーフロン塗料を使った方の評判・価格内訳・特徴などさらに詳しい内容は下記ページにまとめましたのでご覧ください。

⇒ 水系パワーフロンの評判【水谷ペイント】

アレスアクアセラフッソ
アレスアクアセラフッソの口コミ・評判
メーカー関西ペイント
耐用年数15年以上
単価4,300円
つやつや有り
7分つや有り
5分つや有り
3分つや有り
ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆
希釈剤水道水
塗装方法刷毛(はけ)/ローラー/吹き付け
乾燥時間4時間以上
適用下地コンクリート/モルタル/ALC
注意事項軽量モルタル、ALCパネル、高断熱型窯業サイディングおよび発泡ウレタンなどを使用した壁断熱工法などの『高断熱型外壁』を塗り替える際、旧塗膜が溶剤系アクリルトップである場合は蓄熱や水の影響、塗装後の環境などいくつかの条件が重なることで、塗膜のふくれが生じることがあります。

旧塗膜をラッカーシンナー拭きして簡単に塗膜が再溶解する場合は、下塗りに『マルチタイルコンクリートプライマーEPO』を塗装してください。

アレスアクアセラフッソ塗料を使った方の評判・価格内訳・特徴などさらに詳しい内容は下記ページにまとめましたのでご覧ください。

⇒ アレスアクアセラフッソの評判【関西ペイント】

クールウォール
外壁塗装にクールウォール塗料を使った方の口コミ・評判
乾燥/硬化時間凝結するまで:24時間(最低)
単価12,000円/m2
適用量塗装面積1ガロンあたり175〜225sqf (4.3〜5.5㎡/L)
最高仕上基準 350〜450sqf (8.6〜11.0㎡/L) 2度塗り推奨
注事項
  1. 雪、雨、凍結状態、または予想される時は、塗装を行いません。(低温下の湿潤状態は製品の硬化不良を起こす可能性があります。)
  2. 塗装する表面は清潔で乾燥している適切な状態に整えます。
  3. 金属面または類する素材への塗装は推奨していません。別のプライマーが必要になります。
  4. コーキングの上に塗布する場合は、コーキングが清潔で乾燥し、油分など他の化合物がない状態を確認して施工します。

クールウォール塗料を使った方の評判・価格内訳・特徴などさらに詳しい内容は下記ページにまとめましたのでご覧ください。

⇒ クールウォール塗料の口コミ・評判

フッ素塗料は一般家庭の外壁塗装にもメリットがある塗料

フッ素塗料のメリットは?
フッ素塗料の一番のメリットは耐久性の高さです。
耐用年数が長いのでトータルコストを削減できるメリットがあります。
フッ素塗料の価格は?
フッ素塗料の価格相場は3,800円~4,800円/㎡です。
160㎡の建物に塗装したら、60万円~76万円程度の費用になります。

フッ素を使った商品が私たちの生活でも目につくようになりましたが(歯磨き粉、フライパン、炊飯器)、塗料に関して言えば外壁塗装の最高級塗料ではありますが、まだまだ一般的な塗料ではありません。

ただ、比較的新しい建物に施す事で経済的にもメリットが出てきますので、十分に他の塗料と比較検討してもよいでしょう。

その際にはフッ素塗料のデメリット部分の業者選びには特に注意して、フッ素での施工事例が多くある業者を選ぶようにしてください。

おすすめ相場算定ツール

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