外壁塗装を含む住宅のリフォームにおいては、残念ながら悪質な業者も存在しています。
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの統計年報2023によると、2022年における住宅に関するトラブル相談件数は35,040件で、そのうちリフォームに関する相談内容は12,243件と直近20年で最大の相談件数となっています。
そこで当ページでは、外壁塗装におけるよくあるトラブルとして14個の事例と万が一トラブルへと発展してしまった時の相談窓口を紹介します。
当然ですが、トラブルが起きてしまってから対処するよりもトラブルを未然に防ぐ方が得策ですので、参考にしていただければと思います。
弁護士法人プラム綜合法律事務所。第二東京弁護士会(2008年登録)主な業務分野は、一般民事・交通事件・債務整理・相続問題に係る法律相談、刑事事件に係る法律相談。監修者として外壁塗装のトラブルに関してこのページを編集・監督しました。
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記事サマリー
- 1 相場より高い金額で契約してしまったトラブル
- 2 仕上がりに不満(色)トラブル
- 3 業者のスキルが低かったトラブル
- 4 足場トラブル
- 5 施工後すぐに塗装がはがれてくる施工不良トラブル
- 6 塗装すると思っていた箇所が塗られていなかった(塗り残し)トラブル
- 7 追加費用が多額トラブル
- 8 近隣トラブル
- 9 訪問販売による強引な契約トラブル
- 10 ペンキが車に付く吹き付け(飛び散り)トラブル
- 11 工期が長引いていつまで経っても終わらないトラブル
- 12 契約と異なる塗料を使われるトラブル
- 13 ペンキの臭いトラブル
- 14 領収書を発行してくれないトラブル
- 15 万が一トラブルに巻き込まれてしまった際の相談窓口
- 16 悪徳業者一覧リストを確認してトラブルを事前に避ける
- 17 外壁塗装トラブルまとめ
相場より高い金額で契約してしまったトラブル
外壁塗装は高額サービスであるにもかかわらず他の業者との相見積もりを行わない方が非常に多いことがトラブルに繋がる原因になっています。
これは外壁塗装業界での販促に訪問販売が未だに活発に行われていることが原因の一つと思われます。
このような訪問販売では他業者との比較をする前に契約をさせられてしまうことが多いため相見積もりによる業者の比較が出来ずに相場よりも高い金額で契約してしまうトラブルへと繋がっています。
相見積もりをしなければ、その業者の価格やサービスが正当なものなのかの判断がしづらいですし、同じ内容・品質のサービスであれば価格の安い方がお得になるのは言うまでもありません。
外壁塗装は1社だけで判断せずに最低でも2~3社から見積もりを取り寄せて比較することをおすすめします。
ちなみに、相見積もりの際には業者を一度に自宅に集めて説明させるようなことはせずに1社1社対応することで、より正確にサービスや価格を比較することができます。
仕上がりに不満(色)トラブル
外壁塗装で最もよくあるトラブルが仕上がりイメージの違いによるトラブルです。
外壁塗装では、事前に業者とお客さんで色の打ち合わせを行い、双方確認のもとで色を決めていきますが、なぜ仕上がりイメージが違うと言ったトラブルが発生するのでしょうか。その原因の一つを紹介します。
事前の打ち合わせでは小さいサイズの色見本帳をもとに業者はお客さんと打ち合わせを行い決めていくことが一般的です。
しかし、色というのは小さいサイズで見た感覚と壁などの大きなサイズを見た感覚は全然変わってきます(色の面積効果)。
また、業者との打ち合わせは室内で行う事が一般的だと思いますが、室内の照明で見る色と外の太陽光で見る色でも見たイメージが変わってきます。
このようなことから仕上がりイメージが違うと言ったトラブルに発展していくケースが多いです。
仕上がりトラブルを回避するためには、なるべく大きな色見本帳を太陽光の下で見ることで防ぐことができます。
色によっては小さな色見本帳以外にもA4サイズなどの色見本帳がある色もありますので、小さな色見本帳で気に入った色があったらなるべく大きな色を外壁にあてながら太陽光の下で見るようにしましょう。
優良業者では仕上がりイメージの不一致を避けるために、色見本帳で気に入った色を何点か選んでもらってから、後日現在の外壁の表情に近いものを作ってから、その上に色を塗って持ってきてくれたりもします。
他にはカラーシミュレーションやスケルトンシート(家の写真を透明なシートにプリントしたもの)などを使って家の全体的な色イメージを掴んでおくとよいでしょう。
色による仕上がりイメージの違いは外壁塗装の中でもトラブルになりやすい事項ですので、施工前に十分に注意しておきましょう。
業者のスキルが低かったトラブル
綿密に業者と打ち合わせをしても、それを施工する職人のスキルが低かったら元も子もありません。
外壁塗装というサービスは特に資格もなく始めることができるので、業者によってピンからキリまでの職人が存在しています。
その中でスキルのある職人を抱えている業者を探すことは容易ではありません。
スキル不足の職人が外壁塗装すれば、ペンキの飛び散りなども発生します。
ただ、実績のある優良業者を探す目安はありますし、優良業者にお願いすることで失敗のリスクは格段に低くなります。
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足場トラブル
- 車や壁を傷つけてしまう
- 足場がお隣の敷地に入ってしまっている
- 足場組立・撤去の際に盆栽や植木を折られてしまう
- いつまで経っても足場を撤去してくれない
- 強風によって倒壊してしまう
足場に関するトラブルも外壁塗装工事でよく発生します。
足場トラブルのリスクを極力おさえるために瑕疵保険の確認が大切です。
瑕疵保険とは、『検査』と『保証』がセットになっている保険で万が一、リフォーム工事に瑕疵が見つかった場合は補修費用を保険会社からまかなうことができます。
瑕疵保険の加入は任意になりますので、業者の瑕疵保険の加入有無や保証範囲なども確認しておくと安心です。
施工後すぐに塗装がはがれてくる施工不良トラブル
せっかく綿密に業者と相談して、近隣にも気を使って、費用をかけて外壁塗装を行ったのに2年~3年で塗装がはがれてきてしまったという施工不良トラブルが生じることもあります。
塗装がすぐにはがれる原因は以下の2点です。
- 塗膜がはがれている上に下塗りを行ってしまう
- 高圧洗浄後にしっかりと乾かさずに下塗りを行ってしまう
上記のように、塗膜がはがれてくる原因は下地処理にあることが多いです(そしてこれは施工者側の責任でしょう。)。
なお、下地処理ではサビ取り(ケレン作業)、高圧洗浄によるカビや藻の除去を一日かけて徹底的に行うことが重要です。
このケレン作業をしっかりと行っているか工事の担当者に、下地処理作業中の写真を提出してもらうとよいでしょう。
特に沿岸地域は潮風の影響もあってサビが進行するスピードが早いので下地処理も入念に行う必要があります。
下地処理を怠ると、旧塗膜やカビや藻の上に塗装することになり、いくら上質な塗料を上塗りしたところで、塗料は元からはがれてしまうわけです。
ちなみに旧塗膜が劣化しているかどうかの診断として、壁を手でなぞると手が白くなるなどのチョーキング現象が起きていることで確認することができます。
また、高圧洗浄後しっかりと乾かさないうちに下塗りをしてしまうことも塗装がはげてしまう原因になり得ます。
しっかり乾かさずに下塗りしてしまうのは、管理者(職人とお客さんの間に立って工期などを決めている人)にも原因があって、管理者は一つの現場をなるべく早く終わらせて次の現場へ職人を移らせたいと考えがちです。
これは早く現場を終わらせればそれだけ、会社の利益になるからですね。
高圧洗浄後、しっかりと乾かさないうちに下塗りをしてしまうのを防ぐためには、管理者と工期の打ち合わせをする中で、高圧洗浄後の時間は適切にとられているかの確認をすることで回避することができそうです。
なお、無理な工期を職人に課すことによって、高圧洗浄後にしっかり乾かさずに下塗りを行うなどに繋がる可能性が高まりますので、この辺りは施主側も注意したいところですね。
高圧洗浄後は48時間放置して乾かすのが理想とされています。
管理者に遠慮することなく、下地処理の時の写真、工期の確認をするようにしてください。
塗装すると思っていた箇所が塗られていなかった(塗り残し)トラブル
外壁塗装が完了して建物を確認したら、施工前と同じ状況の箇所(塗り残し)があるというトラブルもあります。
これは、業者にも悪意はなくそもそも塗装工事に入っていない項目だったということが原因ということもありますが、業者のケアレスミスによって塗り残しが発生する場合もあります。
例えば、雨や湿気などの影響で工事を中断した時などにこのようなミスが生じる可能性が高まるといえそうです。
またはクリアー塗料と言われる透明な塗料を使う事で、意図せず塗り残しが発生するケースもありますね。
塗り残しトラブルを回避するためには、
- 打ち合わせ段階で塗らない箇所の確認
- 施工後に入念に建物を確認する
管理者との打ち合わせでは、外壁の塗る箇所についての打ち合わせが行われる事がほとんどですが、実は大切なのは塗装しない箇所の確認になります。
どこが標準工事として入っているかを確認するのは塗装しない箇所を確認する方が早くて分かりやすいです。
業者によって標準工事の範囲は大きく変わってきますので、塗装しない箇所の確認をおすすめします。
また、施工後には時間をかけて塗装範囲を入念に確認するようにしましょう。
中には、施工から1年して塗り残しに気が付いたというケースもあります。
塗り残しを発見した場合には、後から業者による追加工事を頼む場合もあると思います。
この場合に追加工事について追加費用が生じるのかどうか、というトラブルが生じることはあり得ます。
また、費用以外の問題として塗装の見た目に違いが生じてしまうとか、塗装済み部分と未塗装部分とで耐久性に違いが生じてしまうなどの問題も考えられます。
そのため、塗り残しは事前に防ぎたいトラブルです。
ちなみに、一般的な外壁塗装では下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本になりますが、その塗り回数に応じて下塗り時の写真、中塗り時の写真、上塗り時の写真と言う具合に証拠の画像をもらっておくと塗り回数の手抜き防止にも役立ちます。
追加費用が多額トラブル
施工後に、事前に提案された見積もりよりも追加の工事が発生したことによる追加請求がされることがあり、これが大きなトラブルに発展することがあります。
これは、建物丸ごとパックなどの定額の標準工事で賜っているところで多いケースになりますが、パック料金はあくまでも目安にすぎないことを念頭に置いておきましょう。
当然ですが建物は樋の長さ、屋根の形も一軒一軒違うわけであり、建物に合わせた追加工事は珍しいことではありません。
そのため、実際に施行を依頼する前に、建物の形状を踏まえた詳細な見積もりを提出してもらってください。
一般的な業者であれば、事前に建物の状況を調査してから詳細な見積もりを提出してくれて、多少の追加工事であれば見積もりの範囲内でサービスで行ってくれますし、費用が発生する前に事前の説明があることがほとんどでしょう。
問題なのは、事前の説明がされないまま、追加請求が発生するケースであり、この場合の請求の当否は契約次第であることも多いです。
そのため、契約解釈で施主側と業者側で見解の違いがある場合にはトラブルになりがちです。
このような追加請求をめぐるトラブルを回避するためには、やはり正式な見積もりに工事の範囲をしっかりと明記してもらいましょう。
ただ、稀に正当な追加請求が発生するケースもあります。
見積もり時から実際に高圧洗浄を行ってみて、手間や材料費が別途かかるケースもあります。
見積もりでは、足場代や高圧洗浄、養生、下地補修など塗装に付随する費用もしっかりと明記されていることを確認しましょう。
例えば『外壁塗装一式』などと言った見積書が提案された場合には、より具体的な施工内容や費用内訳をリクエストするべきですし、それを拒否するような業者であればそのような業者とは契約しないことも検討するべきでしょう。
追加請求のほとんどの原因は、施工前の調査不足や説明不足に起因するものですので、施工前の外壁調査にも立ち会って業者が手を抜いていないか確認すると効果的です。
しかし事前の調査を手抜きなく行ったとしても、追加請求が発生するような工事箇所が新たに見つかることもあるので、その際はなあなあで処理せず追加で工事を行うかの相談を管理者と行うようにしましょう。
近隣トラブル
外壁塗装は、建物の外で行う事が中心になる工事ですので、どうしても足場を組む際の音や高圧洗浄による水しぶき、塗料の臭いなどで近隣からクレームが入ることがあります。
また、工事期間は業者の車が建物の周囲に駐車することです。
このようなことが原因で、近所からクレームが入るトラブルへと発展するわけです。
油性塗料を使った塗装ではシンナーの臭いが発生します。
人によってはかなり気になる人もいて、臭いに関しては自分もそうですが、近隣住民に対しても気を使ったほうがよいでしょう。
近所からのクレームは、かなりストレスのかかるもので外壁塗装の後もずっとお隣さんはお隣さんですので、顔を合わせることです。
近所からのクレームで、その後気まずくならないように回避するのが大切です。
近所クレームの回避策はすごくシンプルで、施工前の挨拶を業者が行うかどうかでほとんどの場合クレームにまで発展せずに済みます。
ただ、昔ながらの職人さんを抱えている業者などでは近所への挨拶を軽視しているところもありますので注意が必要です。
近所からのクレームを回避するために、工事前の挨拶はいつするのか確認するようにしましょう。
また当日の職人さんにも挨拶を行ってくれたのか確認しておくと安心です。
お客さんは管理者(契約時の営業マンである場合が多い)と打ち合わせを行っても、施工日に実際に家に来るのは職人になるからです。
挨拶をするかどうかの確認で、近所からのクレームは回避することができますので、是非とも行うようにしましょう。
訪問販売による強引な契約トラブル
外壁塗装の営業では訪問販売営業を行っている業者もありますが、その際の強引な勧誘活動がトラブルになるケースが多いです。
誤解を招かないように説明すると、全ての訪問販売業者が悪いわけではありません。
ただ一部の業者では、契約するまで家に居座ったり、声を荒げて契約を迫ったりする悪徳業者も存在するようです。
また、このような悪徳業者は、わざと最初の見積もり額を低く提出し、その後の工事で追加請求を迫ってきたり、手抜き工事をしたりと後日深刻なトラブルとなるケースも珍しくないようです。
独立行政法人国民センターに寄せられている訪問販売による相談件数は以下です。
相談件数は2023年5月31日現在(消費生活センター等からの経由相談は含まれていません)
※ここでは、「屋根工事」「壁工事」「増改築工事」「塗装工事」「内装工事」の合計を「リフォーム工事」としています。
年度 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|---|
訪問販売によるリフォーム工事 | 8,786 | 9,753 | 10,076 | 1,238 (前年同期991) |
点検商法 | 7,024 | 7,431 | 8,133 | 1,082 (前年同期796) |
悪徳訪問販売業者の常套句としては
- キャンペーン
- 足場代無料
- モニター
- 今すぐ外壁塗装が必要
- しつこく電話営業してくる
などがあります。
訪問販売によるトラブルを回避する最も有効な方法は、相手の話を聞かずに即時拒否することです。
上記で全ての訪問販売業者が悪徳ではないと説明しましたが、それでも訪問販売による提案は往々にして相場よりも高い傾向にあります。
これは営業マンによる人海戦術を行っているため、人件費がかかっているためです。
今は、インターネットから実績のある業者を簡単に比較できる業者検索ツールもありますので、手間なく業者を探したい人はそちらのツールを使う事をおすすめします。
ペンキが車に付く吹き付け(飛び散り)トラブル
塗装後にふと車を見たらペンキが飛び散っていたというトラブルもよくあります。
車にペンキが付着する原因としては、塗装中の風の影響や慣れない職人による吹き付け工法の影響であったりします。
建物と車の距離が近い場合には、車にも養生(カーカバー)を施してもらいましょう。
万が一、車にペンキが付着しても自分でどうにかしようとせずに、業者に連絡して工事賠償保険にて対応してもらうようにしましょう。
ペンキは固まってしまったらなかなか取れません。
無理にひっかいて取ろうとするとボディにキズや塗装の剥げが発生する事も考えられます。
工期が長引いていつまで経っても終わらないトラブル
一般的に外壁塗装にかかる工期は10日~14日程度必要です。
しかし、業者によっては次の仕事との段取りが上手くできずに工期が伸びることがあります。
天気の都合などで工期が伸びたことが原因で、次の現場と現在の現場がかぶってしまうことも発生します。
悪質なものだと、わざと工期を長くして追加請求をする悪徳業者もいるようです。
工期が伸びれば足場もかかったままになりますし、養生の関係で窓を開けるのにも制限が加わる事もあります。
工期の延長は施主側からすると正当なものかの判断が難しいので、業者を信頼するしかありません。
価格だけにまどわされずに、業者の過去の実績や業績なども参考に業者選びを行うようにしましょう。
契約と異なる塗料を使われるトラブル
外壁の際、下地にアスレダイナミックと見積に書いてあるのに実際はSK化研のソフトサーフが置いてありました。 下請けの職人さんに聞くと、社長から何も聞いてなかったようで話が通じずラインにて質問すると職人からペンキについて聞かれましたが何の事ですかと突拍子のない答えでした。翌日職人さんに、SK化研が置かれてたけど大丈夫なのか聞くと重たいので中身を変えたので問題ないですとかこちらもとんでもない回答でした。
Yahoo!知恵袋
契約と異なる塗料を使って施工されてしまうトラブルもよく発生しています。
これについての原因は、外壁塗装の営業会社と施工会社が違うといった時によく発生します。
外壁塗装は下請けが当たり前の世界で営業だけを行う業者もごまんといます。
営業だけを行う業者全てが悪いとは言いませんが、施工会社とコミュニケーションがとれていない業者にはお願いすることは避けましょう。
営業会社と施工会社が違う場合はできれば、打ち合わせ段階から施工会社にも同席してもらい直接要望を聞いてもらうなどするとトラブルの防止に繋がります。
ペンキの臭いトラブル
外壁塗装期間中は塗料の臭いが発生するため、使用する塗料によっては臭いによるストレスを感じる方もいらっしゃいます。
臭いに敏感な方は、水性塗料や臭いがマイルドな塗料などを使うと、ストレスが軽減できます。
臭いは、近隣にも迷惑をかけることです。
そのような背景から最近の主流は水性塗料となっています。
また、最近ではシックハウス症候群対策としてホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆などの塗料も発売されています。
臭いやシックハウス症候群が気になる方はあらかじめ対策をとっておくことをおすすめします。
領収書を発行してくれないトラブル
- 経費計上のため
- 助成金申請のため
- 住宅ローン減税申告のため
いいかげんな業者の場合、めんどくさがって領収書の発行をしてくれない可能性は否定できません。
しかし、領収書は支払いを証明する重要な書類であり、これを発行しないということは常識的な業者であればほぼ考えられません。
また、領収書は助成金の申請時や経費として計上する際に領収書は必ず必要になりますので、発行されないと現実的に支障が生じます。
外壁塗装はまだまだ古い慣習が根強く残っている業界でもあり、現金による支払いのところも多いです。
現金支払の場合支払いを証明する書類は領収書以外にはありませんので、支払いの都度、必ず発行してもらいましょう。
ただ、最近では銀行振込による支払いが主流になってきていますので、振込明細書が領収書の役目を果たしてくれますので、領収書の発行は必須ではありません。
このような銀行送金の場合には必ずしも領収書が発行されない場合もありますので、注意しましょう。
万が一トラブルに巻き込まれてしまった際の相談窓口
行政が運営する第三者窓口での相談を希望される方は、別ページの『外壁塗装の相談窓口(第三者機関)一覧』ページをご覧ください。
住宅リフォーム・紛争処理支援センター
住宅リフォーム・紛争処理支援センター(住まいるダイヤル)は国土交通大臣指定の住宅全般のトラブルの窓口です。
見積書や悪徳業者の確認などの相談にものってもらえます。
原則1時間の電話相談が無料です。
弁護士や建築士を紹介してもらい対面での相談にも対応してくれますが、こちらも1時間無料です。
最近ではWEB会議システム(Zoomなど)にも対応してくれます。
現在トラブルに遭遇してしまっている方は住宅リフォーム・紛争処理支援センターに相談してみましょう。
サービス | 電話相談 専門家(弁護士・建築士)相談 裁判外の紛争処理 |
受付時間 | 10:00~17:00(土日祝は対応外) |
電話窓口 | 0570-016-100 |
ホームページ | https://www.chord.or.jp/index.html |
消費者センター (国民生活センター)
消費者センター(国民生活センター)は消費者庁が所管する独立行政法人です。
消費者センターは、消費者全般のトラブル窓口です。
電話相談は無料です。
基本的には消費者センターのスタッフが過去の事例を元にトラブル解決のアドバイスをしてくれますが、必要であれば専門家の紹介もしてくれます。
消費者センターの対応は平日のみになりますが、休日は消費者ホットライン(188)にて相談を受けてくれます。
サービス | トラブル相談(電話) 裁判外紛争解決手続 消費者団体訴訟制度(団体訴権)の紹介 医師からの事故情報受付窓口 |
受付時間 | 10時~12時、13時~16時(土日祝日、年末年始を除く) |
電話窓口 | 188(お近くの消費生活相談窓口に繋がります。IP電話対応外) 03-3446-0999(平日窓口) 03-3446-1623(平日バックアップ用) |
ホームページ | http://www.kokusen.go.jp/ |
弁護士ドットコム
弁護士ドットコムは、弁護士ドットコム株式会社が運営する弁護士に気軽に相談できるインターネットサービスです。
弁護士ドットコム株式会社は東京証券取引所マザーズ市場(証券コード:6027)に上場しています。
弁護士に掲示板で相談するのは無料、弁護士と顧問契約する際は有料です。
弁護士に依頼したいけど、どこの弁護士に依頼したらいいか迷っている方におすすめのサービスです。
サービス | 弁護士への相談 弁護士の紹介 |
受付時間 | 10:00〜17:00(平日のみ) |
電話窓口 | 03-5549-2261 |
ホームページ | https://www.bengo4.com/ |
悪徳業者一覧リストを確認してトラブルを事前に避ける
- 特定商取引法ガイドで外壁塗装の悪徳業者(処分事業者)を見る
- ネガティブ情報等検索サイトで悪徳業者の行政処分履歴を見る
- 東京くらしWEBで行政処分事業者(悪徳業者)等一覧を見る
外壁塗装の悪徳業者一覧リストは上記3つから見つけることができます。
上記の3つのサイトでは、過去に悪質な勧誘行為などによって行政指導・業務停止処分を受けた履歴を確認することができます。
全て無料で閲覧する事ができます。
現在、勧誘されている業者がこのようなサイトに掲載されている場合は、やめておいた方が無難です。
詳しい悪徳業者リストの見つけ方や悪徳業者の手口などは別ページで紹介していますので、そちらのページをご覧ください。
外壁塗装トラブルまとめ
よくあるトラブルとして14個の事例と万が一トラブルへと発展してしまった時の問い合わせ先を確認しておくようにしましょう。
- 所属団体の確認
- 保有資格の確認
- 自社施工か下請けによる外注施工かの確認
外壁塗装におけるよくあるトラブルを被害者の声と共に紹介してきましたが、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターや国民生活センターの相談件数を見ると毎年かなり数のトラブルが起きていることが分かります。
おそらくこのように顕在化している数はほんの一部で、実際には数値の3~4倍のトラブルが発生していることが予想されます。
事例的には少ないですが、外壁塗装後にテレビが映らなくなってしまったり、植木や盆栽が折られてしまうなどのトラブルも起きています。
ただ、外壁塗装によるトラブルの事例自体はそれほど多くはありませんので、今回のよくあるトラブル事例を参考にしてもらって、事前にトラブルの回避をしていただけたらと思います。
そもそも真っ当な業者であればこちらが気を使う事もありませんので、トラブルに遭わない一番の得策は実績のある業者にお願いすることです。
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