外壁塗装で塗り残しが多い箇所まとめ

外壁塗装のよくあるトラブルの一つとしてあげられるのは『塗り残し』です

本来塗装しなければいけなかった箇所を業者側の過失で塗り残しが発生するケース、塗り残しだと思っていたがそもそもの契約上塗装する箇所ではなかったケースなどさまざまあります。

今回は、業者側の過失として塗り残しが発生しやすい箇所と塗り残しを予防する策、万が一塗り残しが発生した際の対処の仕方を紹介します。

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外壁塗装で塗り残しが多い箇所

エアコン室外機の裏側

外壁塗装で塗り残しが多い箇所『室外機の裏側』
外壁塗装で塗り残しが多い箇所『室外機の裏側』
刷毛の種類
  • ずんどうがけ:油性ペイントなど、粘ちゅう度の高い塗料を広い面積に塗装するのに使用。
  • すじかいばけ:隅や凹んだ部分を塗るのに使用。
  • 平ばけ:平らな面に粘ちゅう度の低い塗料を塗るのに使用。

エアコンの室外機の裏側は外壁塗装で塗り残されるケースが多い箇所になります。

室外機の裏側を塗装する際には、室外機を前方に移動したり、ホースを横にずらすなどして塗装していきますが、室外機の配線の裏側などは刷毛(はけ)を使って塗装していくことになりますので、職人の性格上雑な仕事をされると塗り残しが発生しやすくなります。

室外機自体を一度取りはずして塗装する方法もありますが、業者によってはエアコンの故障リスクを考慮して対応してくれないケースもあります。

なお化粧カバーに関しては、ビスで留められていることが多くなりますので、取り外さずにその上から塗装していくことになります。

エアコンの取りはずしに応じてくれない業者であれば、室外機の裏側に関しては過度に敏感にならずに刷毛で対応してもらうことをおすすめします。

アンテナ周辺

外壁塗装で塗り残しが多い箇所『アンテナ周辺』
外壁塗装で塗り残しが多い箇所『アンテナ周辺』

アンテナ周辺は養生して塗装することになりますが塗り残しが発生しやすい箇所になります。

アンテナ周辺は何本ものワイヤーが入り組んでいる状態で刷毛による塗装となりますが、職人としては塗装しづらい箇所になります。

そのため、職人のスキルよっては上手く塗装することができずに塗り残しとなります。

アンテナ周辺の塗り残しは、塗り忘れというよりは職人のスキルによるところが大きい箇所になります。

ガス給湯器の配管の裏側

外壁塗装で塗り残しが多い箇所『配管の裏側』
外壁塗装で塗り残しが多い箇所『配管の裏側』

ガス給湯器をお使いのお宅であれば、給湯器周りにはさまざまな配管が集中していることになります。

この配管の裏側に塗り残しが発生するケースがあります。

給湯器に関しては取りはず事が出来ないので、裏側は刷毛で塗装していくことなります。

給湯器の配線裏側に関しては、塗りずらいということではありませんが、給湯器が建物の裏側にあって、塗装時に薄暗いこともあり塗り残しが起こりやすくなっています。

雨樋の裏側(鼻隠し)

外壁塗装で塗り残しが多い箇所『雨樋の裏側(鼻隠し)』
外壁塗装で塗り残しが多い箇所『雨樋の裏側(鼻隠し)』

屋根に設置されている鼻隠しも塗り残しが多い箇所になります。

鼻隠し(はなかくし)とは、屋根の軒先(地面と水平面)には雨樋が設置されているかと思いますが、雨樋と共に設置されている板になります。

鼻隠しは屋根から落ちてくる雨水が激しく飛び散る箇所でもあり、塗装を怠る事で雨漏りの原因にもなりやすい箇所です。

鼻隠しに十分なスペースがあればローラーで塗装になりますが、雨樋の裏側は刷毛による塗装になります。

軒天

外壁塗装で塗り残しが多い箇所『軒天』
外壁塗装で塗り残しが多い箇所『軒天』

軒天は日が当たっていない事も多くよく見ないと劣化症状が分からいずらい箇所ではありますが、塗装の剥がれなどが起きやすい箇所でもあります。

軒天(のきてん)とは、屋根の裏側の天井の事で外壁から外側に突き出して見える部分を言います。

塗装自体はさほど難易度の高いものではありませんが、軒天の端や中塗りと上塗りの際に塗り残しが発生することがあります。

また、軒天は日陰になる部分ですので、塗装範囲が確認しづらいというのも塗り残しが発生する原因となります。

窓枠

外壁塗装で塗り残しが多い箇所『窓枠』
外壁塗装で塗り残しが多い箇所『窓枠』

窓枠の塗装は、丁寧なマスキングテープによる養生の後に塗装が施されますが、ほとんど刷毛による塗装になり塗り残しが発生しやすくなっています。

特に窓枠に木製のサッシが使われている際には、塗料が上手く乗らずに塗り残されることもあります。

また、塗り残し以外にも外壁からの液だれも発生しやすい箇所になりますので、施工完了時には十分に確認する必要があります。

中塗りと上塗りの色を変えることで塗り残しは激減する

中塗りと上塗りの色を変えることで塗り残しは激減する
中塗りと上塗りの色を変えることで塗り残しは激減する

信頼のおける業者に依頼すれば、まず塗り残しは発生しませんのでお願いする方は塗り残しのリスクを気にする必要はありませんが、万が一の塗り残しに備えて中塗りと上塗りの色を変えて塗装してもらってもよいでしょう。

ただ、中塗りと上塗りの色を変えることで通常の料金よりも多少高くなってしまうことはキモに命じておく必要があります。(2~3万円高くなる可能性あり)

これは、中塗り、上塗りで使用する塗料でそれぞれ余りの塗料が発生してしまう為です。

しかし、この中塗りと上塗りの塗料の色を変えているから信頼できる業者であるとは一概には言えません。

別ページの業者が外壁塗装で中塗りと上塗りの色を変える本当の理由でも書きましたが、業者によっては在庫塗料の処分の為に中塗りと上塗りの色を変えている所もありますので注意が必要です。

在庫になっている塗料は、調色の為に顔料(着色に用いる粉末で水や油に不溶のものの総称)を混ぜて色を作っていくことになるわけですが、簡易的な作業で顔料を調合して塗料を作ってしまうと塗膜の性能が低下している可能性が高くなります。

中塗りと上塗りの色を変えてもらう際には、きちんと業者の実績も確認してからお願いするようにしましょう。

クリア系塗料は特に塗り残しが多い

クリア系塗料と未塗装の外壁の比較画像
クリア系塗料と未塗装の外壁の比較画像

クリア塗料と言われる、透明な塗料に関しては特に塗り残しが発生しやすい塗料になります。

クリア塗料は現在の外壁の模様をそのまま利用できる便利な塗料ですが無色透明な為、塗装済の箇所と未塗装の箇所の見分けはかなり難しくなります。

少し前まではクリア塗料ではつやありしかなく塗装場所がピカピカして見分けもつきましたが、最近ではクリア塗料でもつや消しが開発されて見分けるのが難しくなりました。

また、雨などの影響で工事が途中で終わり後日再開となるようなケースも外壁塗装では往々にしてあるわけですが、この場合にクリア塗料で塗装していたらさらに見分けるのが難しくなり、塗り残しも発生しやすくなります。

もちろん、優良業者では途中で工事を切り上げても工事メモによって塗り残しなく塗装してもらえますが、適当な業者などは工事を再開する場所もカンによるものになります。

塗り残しが発覚したら業者に即刻連絡を入れて早急に対処してもらう

住宅リフォーム工事請負契約書サンプル
参照元:http://www.j-reform.com/publish/pdf_shosiki/keiyaku.pdf

万が一、施工後に塗り残しが発生していたことが発覚したら早急に業者に連絡して、再塗装に来てもらいましょう

理想では、施工完了時に業者共に塗装の確認をして塗り残しを指摘することですが、塗装箇所全ての確認をすることは容易ではありません。

塗り残しに関しては業者側も無償で対応してくれるところがほとんどですが、業者によっては難癖をつけて中々対応してくれない業者もあります。

そのような場合には、契約書類を盾にこちらの主張を貫くようにしましょう。

外壁塗装における契約書類は全部で3つあります。

  1. 工事請負契約書
  2. 請負契約約款
  3. 請負代金内訳書(見積書)

請負代金内訳書には、塗料の名前や数量、使用する色番号なども記載されているかと思いますので、実際の色との違いを指摘して塗り直しに応じてもらいましょう。

また請負契約約款には業者側の瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)の対する項目もあります。
(通常の場合工事後(1〜5年間)に発生した工事瑕疵による補修費用を、この瑕疵担保保険で賄えます)

このように契約書類は塗り直しによるごたごた回避の為に大変重要なものになります。

ポイントは請負代金内訳書に『一式』などで記載されていないこと、請負契約約款に『瑕疵担保責任』『遅延損害金』『紛争の解決』『クーリングオフ』に関する項目があることです。

万が一、これらの契約書類がなくても業者とやり取りしたメールやファックスがあれば、法的にも有効になりますので、それを盾に業者に塗り直しを要求しましょう。

このような業者との交渉の間には費用の支払いをせずに塗り残しに関する対応を書面にて作らせて、履行しなければ遅延損害金を請求するようにしましょう。

塗り残しがトラブルに発展する原因は施工完了後の確認不足

ではなぜ塗り残しがトラブルへと発展してしまうのかと言えば、塗り残しが発覚した時に塗り直しを要求することができず施工から数日経ってから塗り直しを要求することが主な原因です。

外壁塗装では、施工完了後に業者と一緒に仕上がりの確認を一緒にします。

この最終確認の時に問題があったら伝えることで、その後のトラブルへと発展するケースは極めて少なくなります

最終確認で塗り残しがあった箇所を伝えることができれば、業者側もその後の再塗装の段取りをスムーズに段取ることができるわけです。

業者側は現場単位で動いていて、一つの現場が終わったらなるべく早く次の現場に取り掛かりたいわけです。

スケジュールに穴(何も予定がない日)が空けば、それだけ人件費の損失となりますから。

このように、最終確認後には業者は次の仕事を入れていることになるので、業者の為にも塗り残しの箇所はなるべく早く指摘してあげたほうが対応しやすくなります。

塗り残しがトラブルへと発展するのは、顧客は早く塗り直してほしいのに、業者のスケージュールは埋まってしまっている状況の時に発生することになります。

なお外壁塗装・屋根塗装の契約から施工完了までの流れに関しては、別ページでまとめましたので、そちらのページをご覧ください

外壁塗装塗り残しまとめ

塗り残しが多い箇所は?
塗り残しの多い場所はエアコン室外機の裏側、アンテナ周、ガス給湯器の配管の裏側などです。
塗り残しにも業者側の過失と契約上塗装する箇所ではなかったケースなどさまざまあります。
塗り残しの予防策は?
中塗りと上塗りの色を変えることで塗り残しは激減します。
中塗りと上塗りの色を変えてもらう際には、きちんと業者の実績も確認してからお願いするようにしましょう。

外壁塗装における塗り残しが多い箇所とその後の対応に関して紹介しましたが、やはりローラーで塗装しづらい付帯部分に塗り残しが発生するケースが多くなっています。

実際、塗り残しは外壁塗装の失敗の声としても多くあがっています。

また、付帯部分だけでなく普通に外壁部分にも塗り残しが発生することもあります。

実績のある業者であれば塗り残しなど考えられないことですが、相場よりも格段に安い業者であったり、まだ実績のない設立したての業者や下手な業者では塗り残しが発生してしまっている状況です。

塗り残しなどのトラブルに巻き込まれると、追及するほうも疲弊しますので外壁塗装の業者選びに関しては価格だけでなく実績や口コミなども参考に選ぶことをおすすめします。

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トラブルに関する別記事もご覧ください