瓦の屋根塗装・メンテナンス方法

瓦屋根の特徴

日本家屋に古くから使われてきた瓦屋根ですが、日本の風土(気候)にも適しているということで今でも人気のある屋根材です

主に日本家屋に使用されていることから和瓦(わがわら)とも呼ばれています。

瓦屋根は大きく、表面に釉薬が塗られている『釉薬瓦(ゆうやくがわら)』と表面に釉薬が塗られていない『無釉薬瓦(むゆうやくがわら)』に分けられます。

主な特徴としては以下の3点があります。

  • 耐久性に優れている
  • メンテナンス不要
  • 遮音性・防音性に優れている

瓦屋根の一番の特徴は耐久性に非常に優れいている点です。

瓦屋根は自然の粘土を1,000~1,250℃の高温で乾燥させて非常に硬く仕上がっているため、耐用年数も50年以上とも言われています

また、劣化や色あせもしにくい材質でもあるので、特にメンテナンスの必要もなく手間と経費がかからないのも特徴の一つです。

ただ、飛来物などによって瓦が割れてしまうこともありますので、その際は新しい瓦と交換、もしくは補修が必要です。

くわえて、粘土という材質は音を伝えずらい材質でもあるので遮音性・防音性にも優れいています。

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瓦の屋根塗装方法

瓦屋根(特に陶器瓦)に慣れていない業者だと、屋根塗装を施してもすぐに剥がれてきたり、瓦を踏んで瓦が割れてしまったりなど、トラブルにも発展します。

瓦の屋根塗装はトラブルも多いので業者側も仕事を受けない所もあります。

瓦の屋根塗装のポイントとしては、適切な高圧洗浄にあります。

瓦は、何十年にもわたって手入れをしていないことが多いのでカビや藻・コケがこびりついています。

この汚れをしっかり落とすことができずに早期の塗装の剥がれとなってしまうケースが多くあります。

また瓦には専用の塗料を使用します。

おすすめは、オリエンタル塗料工業株式会社の『いぶしコート』です。

2液型の油性塗料で耐候性に優れているのが特徴の塗料です。

《いぶしコート基本情報》

工程上塗り材
単価660円/m2
適用下地陶器瓦/日本瓦
5色限定
つや消し、3分つや

瓦屋根のデメリット

瓦屋根のデメリットとして挙げられるのは以下の2点です。

  • 重量が重い
  • 一枚あたりの価格が高い

瓦屋根の一番のデメリットは、重量が重いことにあります。

瓦屋根は一枚あたり3~4kgあり屋根に敷き詰めるとかなり建物に負担となり、耐震性という観点からはあまりよろしくない状態でもあります。

日本は昔から地震が多い土地でもありますが、建物に重量の負荷がかかればかかるほど倒壊のリスクが高まります

これは、地震時に屋根が揺れた時の振動が重量が大きい屋根ほど振動力が大きくなるためです。

もちろん現在の建物は耐震性にも非常に優れており、耐震工法などもあるため早々倒壊はしませんが、あくまでもリスクが高まるという話しです。

また、耐久性に優れいている瓦屋根も台風後などには飛来物などによって瓦が割れることがあります。

この時には新しい屋根と交換する必要もありますが、瓦屋根は一枚あたりの価格が高く1万~5万(1枚あたり)かかり、その瓦の費用にプラスして職人の人件費が加わります。

特に手入れの必要がないとされている瓦屋根ではありますが、もしも割れてしまった際などは他の屋根材よりも補修費用が高くつくのはデメリットです。

瓦屋根の劣化症状

粘土瓦屋根の劣化症状
瓦屋根の劣化症状

瓦屋根は特にメンテナンスの必要がないとされていますが、劣化はします。

主な劣化の症状としては以下の3点があります。

  • 乾燥による瓦の割れ
  • カビ・コケ・藻が発生する
  • たわみ・歪み

瓦屋根を選ぶ方はノーメンテナンスという点に魅力を感じて瓦屋根を選んでいる方が多いかと思いますので、上記のような劣化の症状が見られても放置されている建物も多くありますが、劣化症状が見られたら早期の補修をおこなう必要があります

最悪の場合、瓦の割れから雨水が浸入し雨漏りの原因にもなりかねません。

劣化している瓦屋根は特に割れやすくなっているので、自分で屋根に登って点検すのはおすすめしません。

業者に頼んでまずは点検してもらうようにしましょう。

業者も点検は無料で対応してくれます。

劣化の症状が見られたら、塗装か葺き替えによるリフォームが必要です。

特に海に沿岸地域では潮風の影響から、一般的な屋根よりも劣化していくのでメンテナンスのタイミングにも注意が必要です。

瓦屋根を長持ちさせるために適度なメンテナンスは必須

ノーメンテナンスと言われている瓦屋根ですが、劣化の症状が見られたら早期に手入れしてやることで、さらに長持ちさせることができます。

葺き替えによるリフォームでは数百万という価格がかかってしまいますが、屋根塗装によるメンテナンスであれば葺き替え工事のおよそ5分の1程度の費用で済むことにもなりますので、経済的に見ても早期の手入れが大切です。

また、台風後や地震後に屋根を見るなどのクセをつけると劣化の症状に早く気が付けます。

特に飛来物による影響はかなりの確率で起きますので、強風後、台風後にはチェックすることをおすすめします。

#屋根塗装 #瓦屋根