アスファルトシングルが劣化した時の屋根塗装とリフォーム方法

アスファルトシングル屋根とは

アスファルトシングル屋根の特徴
  • 柔らかい材質(ハサミやカッターで加工可能)なので施工しやすい
  • オシャレな表情を作る事ができる
  • コストパフォーマンスが良い

アスファルトシングル屋根とは、ガラス基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒を吹き付け接着してある屋根材になります

アスファルトシングル屋根は日本では最近になって普及しだしたので、それほど街中で見かけませんが、アメリカでのシェアは80%を越えるほどポピュラーな屋根材です。

材質がガラス基材なので柔らかくて『錆びない』『割れない』などのメリットがあります。

その反面、強風で剥がれる可能性があったり表面の石粒が吹き飛んでまだら模様になってしまうなどのデメリットもあります。

また経年劣化でも石粒は落ちますので、大きな災害に遭わなくても手を加えないと剥げてきます。

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屋根塗装手順

アスファルトシングルの屋根塗装手順は1〜6の順番通りに行います。

  1. 屋根の欠損の確認
  2. 高圧洗浄
  3. 下地調整
  4. 下塗り
  5. 上塗り
  6. 縁切り作業

アスファルトシングル屋根特有の注意点もありますので、それぞれご説明します。

屋根の欠損の確認

まず行うのが屋根の欠損の確認になります。

アスファルトシングル屋根では、錆や割れなどは生じませんが、柔らかい屋根材なので浮いてくることがあります。

また、台風などの強風時には吹き飛ばされてしまうこともあります。

アスファルトシングル歯釘で固定されているので通常の場合には吹き飛ばされることはありませんが、浮きなどの劣化が進んでいるなどの条件が重なると吹き飛ばされる可能性もでてきます。

最初に、屋根の欠損を確かめて、塗装でメンテナンスできるのであれば塗装で、劣化が進んでいて塗装では手直しできないようであれば屋根材の葺き替え工事やカバー工事となります。

高圧洗浄

高圧洗浄の工程をしっかりと行わなければ、早期の塗膜の剥がれが発生しせっかく塗装したのに、耐用年数持たずに塗装する羽目になってしまいます。

また、高圧洗浄後には、十分に乾燥させる必要があります。

一般的には、24時間〜48時間の乾燥時間が必要だとされています。(素地の含水率が10%になるまで)

下地調整

アスファルトシングル屋根は錆ないので錆落としの作業はありませんが、古い塗膜を入念に落とす作業だったり、高圧洗浄では落としきれなかった汚れをケレン作業で下地調整していきます。

屋根塗装においてこの下地調整は仕上がりを左右するとても大切な作業になります。

下地調整をいい加減に行えば、その上に塗る塗料が正確に密着する事はありませんので、早期の塗装の剥がれや浮きに繋がります。

下塗り

アスファルトシングルを塗装する際には、水性塗料を使用して下塗りを行っていきます。

アスファルト素材は塗料をよく吸い込み特性がありますので、場合によって下塗りを2度行います。

この後の上塗り塗料との密着性を高める為に十分な下塗りが必要になります。

上塗り

上塗りは、2度(中塗り、上塗り)行うのが原則ですが、塗料の種類や業者によって塗り回数は変わってきます。

上塗りでもアスファルトシングル屋根には水性塗料を使用します。

縁切り作業

上塗りが終わったら最後に縁切り(えんぎり)という仕上げ作業を行います。

縁切りとは、屋根と屋根の重なり部分にヘラやカッターなどで隙間を作る作業になります。

縁切りを行わないと、雨水が屋根の内部を上に逃げるようになってしまい、雨漏りの原因となります。

セメント瓦やスレート瓦ではタスペーサーと言われる縁切り部材を瓦と瓦の間に挟んでから塗装を行いますが、アスファルトシングル屋根対応のタスペーサーはありませんので、上塗り後にヘラで縁切りの作業を行います。

なお、縁切りに関しては別ページにて詳しくまとめましたので、そちらのページをご覧ください。

アスファルトシングルの屋根塗装注意点

アスファルトシングル屋根の塗装において注意する点は以下の3点です。

  1. 痛みが激しいと塗装後に反り返る可能性がある
  2. 上塗り完了後に必ず、縁切り作業を行う
  3. 水性塗料を使う

それぞれ非常に大切ですので、一つずつ説明します。

痛みが激しいと塗装後に反り返る可能性がある

アスファルトシングル屋根の劣化症状
アスファルトシングル屋根の劣化症状

劣化が進んだアスファルトシングルに屋根塗装を施してしまうと、塗料の吸い込みが激しくなり屋根の反りの原因となってしまいます。

屋根が沿ってしまえば、強風の影響をダイレクトに受ける事になり吹き飛ばされるリスクが増大しますし、雨水が入ってきて雨漏りの原因にもなります。

通常の場合、劣化が激しいアスファルトシングル屋根には葺き替え工事やカバー工法によって屋根のリフォームが施される事になりますが、業者の見誤りによって塗装してしまえば、手直しどころや逆効果となってしまいます。

特に海に沿岸地域では潮風の影響から、一般的な屋根よりも劣化していくのでメンテナンスのタイミングにも注意が必要です。

上塗り完了後に必ず、縁切り作業を行う

セメント瓦やスレート瓦ではタスペーサーを使えるので縁切りも比較的楽ですが、アスファルトシングル屋根の場合タスペーサーが使えませんので一枚一枚ヘラやカッターで切っていく作業を行う事になります。

この作業がかなり地味で大変な作業ではありますが、怠ると雨漏りの原因になりますので地道に行う事が大切です。

水性塗料を使う

アスファルトシングル屋根では下塗りと上塗りで水性塗料を使うと説明しましたが、溶剤系の塗料使ってしまうとアスファルトが溶けてしまう為です

なのでアスファルトシングル屋根には、シリコンやウレタン、フッ素の水性塗料を使って塗装を行います。

下塗りには主にアスファルトシングル屋根専用の下地調整材(フィラー)を使用します。

ちなみにアスファルトシングルにつや有りを塗装すると表面の凸凹が目立つので、つや消しがおすすめです。

アスファルトシングルは10年周期での塗装がおすすめ

アスファルトシングル屋根の耐用年数は20年~30年と言われていますが、おすすめは10年周期での塗装による手入れです。

他の屋根材と違って少し特殊な塗装方法になります。

3つの注意点を紹介しましたが、あくまでも悪徳な業者や手抜き業者を見極める為の一つの知恵としてお使いください。

リフォームはトラブルの多い世界になりますので、実績があり信頼のおける業者を選ぶ事が一番のトラブル対策となります。

屋根は劣化が進んで葺き替え工事やカバー工事となる前に手直しすることをおすすめします。

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