屋根塗装をする上で屋根の傾斜である勾配も価格に影響してきます。
勾配が屋根塗装費用に影響してくるのは急勾配屋根と言われる、角度のきつい(大きい)屋根です。
屋根勾配の種類と急勾配の屋根塗装では、一般的な塗装よりも価格が高くなる原因について紹介します。
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屋根勾配の種類
一般的な屋根には傾斜(角度)がついていてこの傾斜の事を勾配(こうばい)と呼びます。
そして勾配を表す単位としては寸や分が使われていて、数字が大きくなるにつれて傾斜角度はきつく大きいものです。
屋根勾配は、水平寸法10寸に対して立ち上がり寸法がいくつあるかを計測した数字で表されています。
屋根勾配の種類としては18に分かれていて、6寸以上の屋根が急勾配屋根(きゅうこうばいやね)に分類されます。
反対に3寸以下の屋根を緩勾配屋根(かんこうばいやね)と呼びます。
勾配 | 角度 | 勾配 | 角度 |
1寸 | 5.9006 | 6寸 | 30.9638 |
1寸5分 | 8.5308 | 6寸5分 | 33.0239 |
2寸 | 11.3099 | 7寸 | 34.992 |
2寸5分 | 14.0362 | 7寸5分 | 36.8699 |
3寸 | 16.6992 | 8寸 | 38.6598 |
3寸5分 | 19.29 | 8寸5分 | 40.3645 |
4寸 | 21.8014 | 9寸 | 41.9872 |
4寸5分 | 24.2277 | 9寸5分 | 43.5312 |
5寸 | 26.565 | 10寸 | 45 |
5寸5分 | 28.8108 | 9寸返し | 47.7263 |
屋根足場が必要になる
会員は、こう配が31度(6/10こう配)以上の屋根において作業を行う場合には、屋根足場を設置し、幅が20cm以上の作業床を2m以下の間隔で設けなければならない。
建設業労働災害防止規定32条
勾配が6寸以上になると、通常の足場以外に屋根足場の設置必要です。
屋根足場とは、急勾配の屋根を施工する時に組まれる足場のことで、細い鉄パイプのようなものを、屋根面と並行になるように組み立てます。
そのため、通常の屋根と比較すると足場代が割高です。
6寸というと約31度で職人よっては屋根足場を必要としない人もいるかもしれませんが、業者側も万が一を考えて屋根足場の設置を提案してくるでしょう。
というより、職人をないがしろにするような業者には頼むべきではありません。
不満感を抱えながら作業にあたっている職人と満足感を覚えながら作業にあたる職人では仕事が変わってくるからです。
また屋根足場に関しては、職人の保護のためでもありますが、作業性も向上するので施主にとってもメリットはあります。
6寸以上の屋根塗装では屋根足場が必要になるため費用は高くなりますが、必要経費だと割り切りましょう。
飛散防止ネットを高めに作る必要がある
急勾配の建物は、近隣の屋根より高い場合が多く、高圧洗浄の際には水を飛ばさないように気を付けて作業をしないといけません。
そのため、足場を高く設置して飛散防止ネットの位置を高くする必要があります。
足場代は、面積に比例して高くなりますので、足場の高く設置するというのは足場費用が多くかかることを意味します。
ちなみに一般的な住宅(40坪)の足場代の相場は20万円~30万円です。
経費削減のためのロープアクセス工法はおすすめしない
足場が組めないような位置にある建物の塗装では重宝される工法ではありますが、作業性は悪くかなり大変な方法です。
また、墜落などの事故に発展するケースもあることから、ロープアクセス工法自体を行わない業者もあります。
屋根足場よりもロープアクセス工法の方が経費削減には繋がりますが、屋根塗装の仕上がりを考えたらあまりおすすめはしません。
急勾配の屋根塗装まとめ
- 屋根足場が必要になる
- 飛散防止ネットを高く張るために足場を高く作る必要がある
屋根足場に関しては法律で定められているわけではありませんので、設置せずに屋根塗装することもできます。
ただ、やはり職人を第一に考えるのは優良業者の条件でもありますので、6寸以上の屋根をお持ちの方は屋根足場の費用も頭に入れておくべきでしょう。
反対に屋根足場を簡単に削ってくるような業者は要注意ということですね。
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