マンションの大規模修繕に外壁塗装の助成金を使う事は可能です。
外壁塗装の助成金とは、国・都道府県・市区町村・地域の自治体が、外壁塗装をしようする人や企業に対して支援する目的で金銭や商品券などで支給してくれる(返済する必要なし)制度のことです。
マンションの外壁塗装工事は12年~15年周期で行うのが一般的です。
また助成金は一般住宅よりもマンションのほうが上限額が大きいケースが多いです。
このページではマンションへの外壁塗装の助成金の使い方として、助成金対象範囲・申請方法(流れ)を紹介しています。
記事サマリー
マンション外壁塗装の助成金対象範囲
マンションの大規模修繕とは主に、防水工事・外壁塗装・屋根塗装・シーリング工事・鉄部の塗装工事・給排水管工事などがあります。
外壁塗装の助成金では、外壁塗装・屋根塗装以外にシーリング工事や鉄部の塗装工事も対象です。
玄関ドアの塗装も対象です。
マンション敷地内の庭園灯・自転車置き場・ゴミ置き場などは助成金対象外です。
最近では、アルミニウムやステンレス製品が多様化し、鉄部は減っていますが、防火扉やはしご、設備機器の制御盤などには鉄が使われていますが、この鉄部への塗装も助成金対象です。
なお、災害によってマンションに損害が生じている場合は火災保険で修繕できる可能性もあります。
火災保険の適用条件については別ページで詳しく紹介していますので、そちらのページをご覧ください。
マンションの大規模修繕(外壁塗装工事)の進め方
外壁塗装を含む大規模修繕工事は、マンション組合員が共同して費用を負担するもので、基本的に組合員や居住書が協力して外壁塗装工事の段取りや業者選定を行います。
しかし、管理組合では、大規模修繕工事を実施するための専門的な知識やノウハウが不足している事から、管理会社が施工会社任せにして内容が良く分からないまま進めてしまうケースがよくあります。
肝に銘じておくべくことは、大規模修繕工事の主体は管理組合です。
管理会社はもちろんですが、コンサルタントや施工会社等の専門家にサポートしてもらいながら、管理組合が主体となって大規模修繕工事を進めてください。
マンションの外壁塗装工事は長期間におよぶことが多いため、役員の交代により事業が円滑に進まなくなる場合もあります。
また、管理組合だけて事業を進める場合もトラブルが発生すると、役員どうしてで責任のなすりつけあいとなるケースもあります。
外壁塗装工事を急ぐあまりステップを省略したり情報共有を怠ると、後々トラブルに発展する可能性が高くなります。
たとえ時間がかかっても、管理組合全員で業者の比較(料金・アフターサポート・実績など)を行ってください。
円滑に合意形成するには、節目節目で組合員の意見を聞いたり、検討状況を開示しておくとよいでしょう。
なお、大規模修繕工事は、1回きりではありません。
次回以降の大規模修繕工事に備えて、塗料や見積書などの工事記録の引継ぎ、役員や修繕委員会が蓄積したノウハウを引継ぎげるようにしておきましょう。
外壁塗装の助成金申請書類(マンション管理組合の場合)
【必ず提出】
- 助成申請書
- 助成金交付請求書
- 口座振替依頼書
- 領収書原本
- 見積書記載の全箇所の工事完了が確認できる日付入りの写真
【必要に応じて提出】
- 住民票の写し 申請書裏面の「資格同意欄」に署名されない場合は必要
- 【住民税が課税の方】 住民税納税証明書
- 業者作成の請求書内訳 (資材の規格や金額内訳、助成申請者氏名の記載があるもの)
- 性能証明書 (対象工事に関する基準を満たしていることを確認することができるもの)
- 現場に搬入した資材の型番を確認することできる写真
- 工事途中の写真
- 検査済証の写し(建築確認が必要な場合)
提出書類に不備がある場合は書類を再提出することです。
提出した書類は返却されませんので注意してください。
領収書原本 は窓口にてコピーを取ったあと原本を返してもらえます。
マンションの外壁塗装の助成金申請の流れ
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1
- 専門委員会(修繕委員会等)の設置
- 外壁塗装に関するノウハウを供物組合員を募り、理事も加えて専門委員会(修繕委員会等)を立ち上げて、自治体に外壁塗装の助成金があるか調べます。
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2
- 調査・診断・計画
- 修繕履歴を整理し、マンションの現況を調査するとともに、住民案件―都により現在の不具合・不満や修繕の要望を把握します。資金計画が成り立つように基本計画を見直しながら、外壁塗装工事をの計画を固めていきます。資金計画が成り立たない場合には、再度設計内容を見直しながら、塗装業者に発注する内容と工事金額を固めていきます。計画は総会で決議をとって本採用です。
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3
- 業者比較
- 地元の塗装業者から見積もりやサービスをヒアリングして比較します。最低でも3社からヒアリングして比較してください。一括見積もりサービスを使うと手っ取り早く比較することができます。
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4
- 助成金申請
- 必要書類をまとめて助成金の申請を自治体に提出します。外壁塗装の助成金は工事前に助成金の申請を行う必要があります。必要書類は平面図・立面図・登記事項証明書(発行から3か月以内のもの)・自治体の助成金申請書 前年度分の市税納税証明書・改修費の見積書の写し、もしくは領収書・施工前後の写真・塗料の出荷証明書です。申請書や委任状は各自治体のホームページからPDFデータとしてダウンロードできる所が多いです。
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5
- 助成金決定通知書が届く
- 申請期間や予算が残っていて条件を満たしていれば助成金決定通知書が届きます。不交付決定通知が届いた場合は、所得・納税の要件などを満たしていないため、助成金の対象になりません。助成金申請から概ね1ヶ月後程度で、 代表者に文書で郵送されます。
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6
- 外壁塗装工事
- 助成金決定通知書が届いたら30日以内に外壁塗装工事を行う必要があります。マンションの外壁塗装工事はだいたい2~3ヵ月程度かかります。
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7
- 報告書を自治体に提出
- 工事終了後は自治体に報告書を提出します。報告書には塗装完成後の写真(別の方角から複数枚撮影)を添付します。報告の提出期限は外壁塗装工事完了後30日以内です。
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8
- 助成金額確定通知書が届く
- 外壁塗装の助成金は工事費用によって決まります。報告書提出後には助成金額確定通知書が届きます。
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9
- 指定口座に助成金が振り込まれる
- 助成金は報告書を自治体に提出してから振り込まれるまでは約3週間ほどかかります。指定口座に振り込まれます。
助成金申請は管理組合の代表理事が行う
外壁塗装の助成金申請は建物名義人が行いますが、マンションの場合は管理組合の代表理事が行います。
助成金の申請は外壁塗装工事前に行います。
工事後にしても受け付けてもらえません。
ちなみに助成金申請作業を外壁塗装業者が代行してくれるところもあります。
手間を省くために代行してくれる業者を探すのがおすすめです。
なお管理組合が法人化されている場合は、外壁塗装の助成金は対象外となる地域もあります。
管理組合が法人化されている場合は、申請前に確認しておきましょう。
外壁塗装の助成金申請は計画的に行いましょう
マンションの外壁塗装工事はとても大きな費用が必要になりますので、助成金支給のある自治体は必ず利用してください。
助成金額や条件などは各自治体によって変わりますので、詳しくは『外壁塗装の助成金(補助金)』ページをご覧ください。
ただし、外壁塗装の助成金は毎年予算の範囲内による支給となり、予算が尽きてしまうとその年は助成金はもらえなくなります。
マンションの大規模修繕は管理組合や入居者とのやり取りの中できまるため、一般的な外壁塗装よりも時間がかかります。
マンションの助成金申請は計画的に行いましょう。
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