外壁塗装面積(平米数)の簡単な出し方

外壁塗装を行う際に、必ず話題になるのが外壁の平米数です。

平米数(平米)とは、公正取引協議会で決められている物件の面積表記です。

ちなみに1平米は0.3坪で、1坪で3.30578平米です。

平米数の算出方法は、物件の『縦×横』と非常にシンプルです

ただ外壁を塗装する箇所の平米数の求め方はもう少し複雑です。

外壁の平米数の算出方法を価格例と共に紹介します。

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塗装面積(平米数)の算出方法

外壁塗装の平米数の算出方法は主に以下の3種類が採用されています。

  • メジャーを使って算出
  • 延べ床面積からの算出
  • 図面からの算出

塗装面積の基本的な考え方事としては、まず外壁の高さ(縦)×幅(横)で総面積を計算した後に、窓枠やドア部分の塗装しない箇所の面積を差し引いて計算します。

それぞれに特徴がありますので、それぞれの平米数の計算例を紹介します。

メジャーを使って算出

一番確実に塗装面積を算出する方法は実際にメジャーを使って計測するやり方です。

一般的に、契約前の現地調査としてメジャーを使って外壁一カ所一カ所を実寸していきます。

メジャーでは測れない高い所は、レーザー測定器を使って測定します。

建物の東西南北の外寸を図って、建物の高さ(梁の高さ-基礎の高さ)で外壁の総平米数です。

ここから窓、玄関、掃き出しサッシなどの面積(縦×横)を引くと塗装面積が求められます。

ちなみに現地調査では、足場を組むスペースの確認や壁の劣化具合(色あせ、塗膜のはがれ、ひび割れなど)、図面との相違などが行われます。

現地調査にかかる時間は30分~1時間程度です。

延べ床面積からの算出

延べ床面積の求め方
延べ床面積の求め方

簡易的に外壁の平米数を求めるときには、延べ床面積から算出することができます。

延べ床面積とは、各階ごとの床面積の合計です。

例えば、1階が50平米、2階が35平米だとすれば延べ床面積は85平米です。

この延べ床面積に係数(けいすう)をかけると概算の外壁の平米数が求められます。

外壁塗装で使われる係数は1.2~1.7の範囲です。

なので延べ床面積から外壁の平米数を算出する計算式

外壁の平米数=延べ床面積×1.2

で求めることができます。

ここから窓や玄関、各設備などの塗装しない部分の面積を引いた値が外壁塗装に使われる平米数です。

しかし、延べ床面積から外壁の平米数を算出する方法は正確ではありません。

なぜなら、必ずしも床の面積(形)に沿って外壁は作られていないからです。

例えば、1階部分から2階が吹き抜けで作られている建物などが分かりやすいですね。

なので延べ床面積からの外壁平米数の算出方法はあくまでも目安にしてください。

図面からの算出

外壁の平米数を正確に割り出す方法としては、住宅の面図を使用します。

使用する図面は以下の4点です。

  • 家の平面図
  • 立面図
  • 矩計図(くけいず)
  • 屋根伏図

※立面図とは、建物の寸歩を東西南北から見た設計図で一般的には建物の100分の1サイズで作られています。

※矩計図とは、建物を切断して基礎から軒先までの納まりや寸法等を細かく記入した断面図。

上記4つの図面をパソコンにインストールした設計支援ツールCAD(キャドと読みます)を使って外壁面積を正確に実測して割り出します。

CADでの面積計算は30分~1時間ほどかかります。

最初は概算で延べ床面積によって塗装面積を割り出してもらってざっくりした見積もりを提示してもらって、その後、図面を持ち帰ってもらって正確な見積書の提案と言う流れです。

ただ、実際の形と図面が違う建物も多くありますので、最終確認としてはメジャーを使った実寸が行われます。

見積書の注意点に関しては別ページで詳しくまとめましたので、そちらのページをご覧ください。

平米数別の外壁塗装の価格例

外壁塗装の価格の決まり方は塗装代だけではありません。

大きく分類すると以下の5つによって価格が決まります。

  • 塗装代
  • 足場代
  • 洗浄代
  • 養生代
  • 諸経費

このうち、塗装代、足場代、洗浄代、養生代が平米数によって決まります。

実際に平米数の違う建物に塗装すると仮定して価格例を紹介します。

なお、塗料は現在最も一般的に使用されているシリコン樹脂の価格相場(2,300~3,000円)で算出します。

ちなみに、外壁塗装の価格は塗装面積によりますので3階建て住宅でも同様の計算です。

足場代や諸経費などは業者によって変わってきますので、あくまでも目安としてお使いください。

99平米(30坪)のケース

下塗り代:800円×99平米=79,200
中塗り・上塗り代:2,300円×99平米=227,700
足場代:1,200円×99平米=118,800
洗浄代:300円×99平米=29,700
養生代:300円×99平米=29,700
付帯部分の塗装:100,000
諸経費:50,000

99平米の外壁を持つ建物の塗装代金は、635,100円となりました

132平米(40坪)のケース

下塗り代:800円×132平米=105,600
中塗り・上塗り代:2,300円×132平米=303,600
足場代:1,200円×132平米=158,400
洗浄代:300円×132平米=39,600
養生代:300円×132平米=39,600
付帯部分の塗装:100,000
諸経費:50,000

132平米の外壁を持つ建物の塗装代金は、796,800円となりました

165平米(50坪)のケース

下塗り代:800円×165平米=132,000
中塗り・上塗り代:2,300円×165平米=379,500
足場代:1,200円×165平米=198,000
洗浄代:300円×165平米=49,500
養生代:300円×165平米=49,500
付帯部分の塗装:100,000円
諸経費:50,000円

132平米の外壁を持つ建物の塗装代金は、958,500円となりました

業者ごとに違う平米数で見積もりを提案されたら

外壁塗装では平米数が価格決定においてとても重要だという説明を致しましたが、業者ごとに違った平米数で見積もりが提案されたとしたらどうするべきでしょうか。

外壁塗装では、価格やサービスの比較のために数社の業者から見積書を取り寄せることは必須ですが、提案された見積書の外壁平米数が違うという事もよく起きます。

これは窓の面積がいびつだったり(正方形でない窓)、小数点以下の取り扱い方だったり、或いは業者の作ためであったり、怠惰であったりといろいろな理由があるわけです。

その際に大切になるのは、自分の図面を見て大体の平米数を掴んでおけば提案された見積書が適正なものか判断できるわけです

正確でなくても平米数は『縦×横』で算出できますので、だいたいの平米数を頭に入れておきましょう。

または、業者に外壁の平米数算出方法を聞いても良いかと思います。

そのようなところで誠実な業者か不誠実な業者か判断することもできますね。

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タイル張りの箇所は塗装されないので塗装面積には含まれない

外壁塗装でタイル部分は塗装されない
外壁塗装でタイル部分は塗装されない

通常、外壁のタイル箇所には塗装されないので塗装面積には含まれません。

タイルを外壁に使っている建物は、タイル箇所を差し引いて塗装面積を求めるようにしましょう。

タイル材に塗装が不要な理由は雨や風、紫外線などによって劣化されにくいという特性(無機質素材)があるためです。

よく『メンテナンスフリー外壁材』などとも呼ばれています。

また、外壁塗装によってタイルの模様がなくなってしまうのも特徴がなくなってしまうので避けた方が良い理由の一つです。

ただ、クリアー(透明)塗料で塗装していくと、よりタイル表面を保護することができるので、心配な方はクリアーでの塗装をおすすめします。

平米数は見積もりが適正なものかを測る大切な指標

平米数の計算方法は?
物件の『縦×横』で平米数が計算できます。
ただし塗装できない箇所もあるので、平米数=塗装面積とはなりません。
99平米(30坪)だったらいくらくらい?
99平米の外壁塗装(シリコン塗料)の価格はだいたい60万円~70万円程度です。
修繕箇所や付帯部の塗装などがあると追加料金が発生します。

外壁の平米数の代表的な算出方法は以下の3つでした。

  • メジャーを使って算出
  • 延べ床面積からの算出
  • 図面からの算出

図面からの平米数の算出は自分では中々難しいかと思いますので、延べ床面積からのだいたいの算出方法(延べ床面積×係数)を頭に入れておくとよいでしょう

外壁塗装は塗装面積によって価格が変わりますがでは、それを算出した計算方法にまでは目がいきづらいものです。

トラブルが多い業界だからこそ、業者の比較、その業者の見積書の正確な見方が必要になりますので、ご自宅の平米数の算出方法も頭に入れておくことをおすすめします。

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