
外壁塗装期間中でもエアコンを使う事はできます。
ただ、外壁塗装では塗装する以外の箇所はマスキングテープで養生(ようじょう)してしまいますから、エアコンの室外機も養生することになります。
突然、エアコンを使いたい旨を職人に相談しても、その養生を解かなければいけないことになり、工程によっては養生が解けないこともあります。
エアコンを使いたい時に使えるようにしておくために、外壁塗装前に知っておくべくことがあります。
また外壁塗装特有の匂いがエアコンを使うと室内に入ってこないか室外機周りの施工方法なども含めてまとめました。
特に夏や冬の季節はエアコンがないと建物内で生活するのは厳しいですので、是非とも理解しておきましょう。
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エアコンを使いたいことを外壁塗装前に伝えておくことで業者側が対応してくれること
外壁塗装期間中もエアコンは使えますが、施工前の打ち合わせ段階で営業マンにエアコンを使いたい旨をしっかりと伝えるようにしましょう。
エアコン使用の為に業者側がしてくれる対応としては以下の3点があります。
ただ全ての業者が対応してくれるわけではなく、業者によっては頑なに面倒なことはやらないと断る所もあります。
契約前の打ち合わせ段階で、このように業者を選別していくこともできますので、以下の3点に対応してくれるかどうかを確認しておきましょう。
エアコンの室外機周辺から仕上げてくれる
外壁塗装では、下塗り、中塗り、上塗りと基本は3回塗りになりますが、それぞれの塗装においてエアコンの室外機周辺から行ってもらうことによって、塗装完了時にはエアコンを使用することができます。
エアコン使用において、塗料の匂いがエアコンから侵入してくることを恐れている方もいますが、エアコンは室内の空気を取り込んで、その空気の温度を冷媒(フロンガスなど)に移して冷たい空気を放出してくれます。(温風の場合は冷房の逆の流れになります)
その為、外壁塗装時においても、塗料の匂いがエアコンから侵入してくることはありません。
ただ、エアコンを使用することで気流が発生することになりますので、窓や壁の隙間から匂いが入ってくることはあります。
エアコン使用の声掛けを適宜してくれる
打ち合わせ段階でエアコンを使いたい要望を伝えておくと、職人が適宜エアコン使用の声掛けを行ってくれることもあります。
ただ、声掛けを行ってくれる業者は少ないのが現実です。
一般的には、何時からエアコンを使用してOKですなどと決めるケースが多くなりますが、外壁塗装ではその日の環境によって塗装が思うように進まなかったり、天候を見て中断することもあります。
このように当初のスケジュールと違った運びとなることも珍しくありませんので、できれば職人から適宜エアコン使用の声掛けを行ってくれるところが望ましいです。
エアコンの室外機にメッシュ素材の特殊な養生カバーをしてくれる

エアコン室外機の養生カバーを一般的なマスキングテープではなく、メッシュ素材の特殊な養生カバーを使用してくれる業者もあります。
メッシュ素材の養生カバーでは、通気性があるので塗装時においてもエアコンが制限なく使えます。
外壁塗装期間中もエアコンが使いたい人にとって、室外機をメッシュによる養生で対応してくれる業者は一番良い対応と言って良いでしょう。
ただ、室外機の規格に合わせたカバーが必要になるので、全ての業者で対応してくれるとは限りません。
一昔前だと、メッシュ素材の養生カバーを使用する業者は少ない傾向にありましたが、徐々にメッシュ素材の養生カバーも普及してきて対応している業者も増えていますので、相談してみましょう。
外壁塗装中にエアコンを使うと匂いが入ってくる可能性がある
- 水性塗料を使う
- 香り付きの塗料を使う
- 昼間は外出してしまう
- F☆☆☆☆塗料を選ぶ
基本的に、外壁塗装工事では塗料の匂いが室内に侵入してくる可能性がありますが、匂い対策でエアコンの使用はあまりおすすめしません。
エアコンよりも換気扇が匂いに対しては有効に働いてくれます。
高圧洗浄時にはエアコンは使えない
外壁塗装期間中に業者側が対応してくれることとをご紹介しましたが、それでも高圧洗浄の工程の期間はエアコンは使用できません。
高圧洗浄では、長年外壁にこびりついたカビやコケ、藻を水で洗い流す作業になりますが、大量の水を使って壁を洗浄していくので室外機の故障を防ぐためにメッシュ素材の養生カバーも使用されません。
室外機はもともと外で使える仕様になっていますので少々の水で故障することはありませんが、高圧洗浄では大量の水を使いますのでエアコンを使うと故障するリスクも発生します。
特に基板側とファンモーター部はデリケートな造りになっています。
高圧洗浄にかかる日数はおおむね1日になりますので、外壁塗装期間中に1日(厳密には朝の9時くらいから夕方5時くらいまで)はエアコンは使えないと理解しておきましょう。
外壁塗装時のエアコン室外機やホース周りの施工方法
エアコンが設置されてあるお宅であれば室外機が外壁面に取り付けられているかと思います。
この室外機周りの外壁塗装の方法として大きく『室外機を養生して周辺を塗装する』『室外機を取りはずして漏れなく塗装する』の2つの方法があります。
それぞれに特徴がありますので、両方の施工方法の特徴を理解し、建物にとって最適な塗装をするようにしましょう。
また、ホース周辺のビス穴や室外機への塗装に関しても併せてご紹介します。
室外機に養生を施して外壁塗装する方法の特徴
エアコンの室外機、ホースをマスキングテープで養生して、その周囲を外壁塗装する方法です。
一般的には室外機を養生して外壁塗装をするお宅が多い傾向にあります。
室外機に養生を施して塗装する方法の特徴としては『業者のミスを減らせる』『塗り残しが発生する可能性がある』の2点があります。
外壁塗装の職人は塗装のプロではありますが、エアコン設置のプロではありませんおで室外機の取りはずしに関しては専門外の対応になり、当然ミスも生じる可能性があります。
特に外壁材にサイディングを使っている壁は室外機のカバーがアンカービスで取り付けられていることもあり、力加減によっては壁を貫通するなどのリスクが生じます。
ちなみに室外機の取りはずしに限って言えば、特別な資格は必要ありません。(電源工事を伴う際には電気工事士の資格が必要になります)
塗装業者からすると『出来ない』と言うと、お客の取りこぼしにも繋がることもあると考えて専門外の事も受けてしまうこともあります。
その為、業者側も打ち合わせで室外機に関しての説明を行わずに養生で施工するケースが多くなっています。
養生による塗装ではミスは起こりませんから、施主からすると安心して任せられるというメリットがあります。
塗り残しの可能性については、室外機やカバー、ホースを取りはずさないので、どうしても裏側などは塗り残しが発生します。
室外機を前方に移動したり、ホースを横にずらすなどして塗装は行っていきますが、どうしても刷毛で入らない狭いスペースなどは塗り残しとなります。
ちなみに、カバーに関しては簡単に外せるカバーであれば外して塗装してもらえることもあります。
ただ、カバーも雨、風、紫外線の影響で劣化していることも考えられ取外しの際に壊してしまうことを想定して、対応してもらえない業者もあります。
ただ、塗り残しと言っても見た目的には室外機の裏側や隙間になるので、目立ちはしません。
室外機を取りはずして塗装する方法の特徴
室外機やホース、カバーを取りはずして外壁塗装を行えば、塗り残しも発生せずに外壁塗装を行う事ができます。
ただ、一般的な外壁塗装とは違ったリスクも生じてきます。
室外機を取りはずして塗装することを検討する方は、リスクや新たに発生する費用も踏まえて特徴を理解しておきましょう。
まず室外機の取り外しに関しては、全ての業者で対応してくれるわけではありません。
室外機の取り扱いに関して外壁塗装業者は専門外の対応になるわけで、エアコンの故障リスクも考慮して室外機の取りはずしに応じてくれない業者があります。
この場合には、施主側で電器屋を呼んでエアコンの取りはずしを行ってもらうなどの対応が必要になります。
エアコンの取りはずしに関しては、誤ったはずし方をすると故障しますし再設置時には冷媒も多少抜けてエアコンの効きも悪くなります。
エアコンを取り付けてくれた業者に再度お願いすると、このようなリスクを少なくすることができます。
外壁塗装塗装業者に電気工事士の資格保有者が在籍しているのであれば対応してもらえる可能性は大いにありますので相談してみましょう。
なお、外壁塗装期間中は基本的にエアコンの使用は制限されてしまいますが、業者によっては柔軟に対応してくれるところもあります。
室外機の取りはずしや再設置、カバー再設置時のシーリングには別途費用が発生することになります。
また、カバーの周りにシーリングがある場合には、シーリングを再度施す必要がでてきますので、そのぶん費用が発生することとなり割高となります
業者にもよりますが、室外機の取外し、再設置には2万円~3万円ほどかかり、シーリングの再施工が必要になる建物は5万円ほど必要になることもあります。
ホースのビス穴には養生しない
エアコンの室外機のホースは外壁面にビスで留められて設置してあるかと思いますが、外壁塗装時にはこのビス穴には養生を施しません。
そのため、塗装後にはビスの穴が塗料で塞がれてしまいます。
ビス穴が塞がれてしまうので、次回のエアコン交換の際などに支障がでると心配される方もいらっしゃいますが、ドライバーを使えばビス穴に回らないということはないので、心配はありません。
ただ、見た目を気にする方であれば、塗り残し防止の為にもホースを外して塗装してもらえばよいでしょう。
ホース自体が劣化している場合であれば、ホースの養生よりもホース自体を交換してもらったほうが見た目的にも作業の効率的にも良くなります。
ちなみにサドルバンド(ホースを固定している金具)も劣化しますので、ホースの交換と一緒に新しくしてもらいましょう。
室外機の裏側やホース部分も塗装してほしい時には取外しになる為、エアコンは使えない
エアコンの室外機を養生して外壁塗装を行う方法を紹介してきましたが、室外機の裏側やホース周辺まで綺麗に塗装してほしい時には、室外機やホースを取りはずして塗装することになります。
当然ですが、室外機を取りはずせばエアコンは使えなくなります。
一般的には、室外機を取りはずして綺麗に塗装する方よりも養生による塗装を希望する方が多くなります。
これは室外機の取りはずし(その後の取り付け、シーリング代)にはプラスで料金が発生する為と建物の構造上あまりよろしくないことがあるからです。
特に外壁材にサイディングを使っている建物は、下地の壁とサイディングの間に空洞がありホースの取り外しの際に貫通してしまうリスクも出てきます。
このようなリスクを嫌って業者もエアコンの室外機やホースの取り外しに関しては施主側によって取りはずしてもらう所も多くあります。
このように新たに発生する料金や起こりうるリスクもしっかりと頭に入れて、エアコンの室外機周辺の塗装に関しては慎重に行うようにしましょう。
オプションで室外機やホースの塗装を行ってもらえることもある
外壁塗装と一緒に室外機やホース、ホースカバーも塗装してもらうことも可能です。
室外機に関してはしっかりと下地調整を行えば、すぐに剥がれることはありません。
ホースカバーに関しては、基本的には外して塗装していくことが一般的ですが、ホースカバーを外さずにホースカバーの上から塗装することを望む方もいます。
ただ、外壁のことを考えるとホースカバーを外して塗装してもらったほうがよいでしょう。(見た目的には変わりません)
室外機やホース、ホースカバーの塗装に関してはオプション的になるので、別途料金が発生します。
ただ、塗装範囲が狭かったり室外機の数も多くなければサービスで塗装してくれる業者もいますので相談してみましょう。
エアコン使用の有無は契約前に確認しましょう
匂いに敏感な人はエアコンよりも換気扇を使うようにしましょう。
高圧洗浄中にエアコンを使うとエアコンが故障するリスクがあります。
- 業者側が対応してくれる範囲
- 高圧洗浄が行われる日程
- エアコン室外機の取りはずしの有無
丁寧な業者であれば、エアコン使用に関して希望を聞いてくれますが、そのような丁寧な業者ばかりではありませんので、こちらからも確認しておきましょう。
特に赤ちゃんがいるご家庭では、部屋の温度や環境を快適に保つのが大切になりますので夏や冬の季節ではエアコンの使用は必須です。
なるべくストレスを感じずに外壁塗装を行うためにも、エアコンへの対応を丁寧に行ってくれる業者をおすすめします。
また室外機周りの施工に関しても確認が必要です。
外壁塗装において室外機への対応は養生して塗装するか、取外して施工するかに分かれます。
理想的なのは室外機やホースを取りはずして塗装することですが、料金的なことや起こりうるリスクも加味して養生での塗装を選択する人が多くなっています。
室外機やホース、ホースカバーの塗装に関しても業者は対応してくれますので、劣化具合によっては交換になることもありますので相談してみましょう。

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